近くの田んぼの際に立っているデンチュウという柱をつっぱっている大 きな線に、夏の間「サオトメ殿(ヘクソカズラ)」が絡みついて高いと ころまでたくさんの花を咲かせていた。
ところが今日、散歩の時に近くを通りかかって上を見上げてもサオトメ 殿の姿は見えなかった。 ボクはまたサオトメ殿がご近所の人に草刈りされたのだろうと思ってい たら、アキコが「これは面白い」と言ってカメラを構えた。 アキコのカメラの先を見てみると、サオトメ殿は力尽きて線の一番下ま でみんなずり落ちていたのだ。
サオトメ殿は夏の間、たくさんのラセンを作ってグルグルと天高くまで 這い上って行ったことがずり落ちたサオトメ殿のグルグル具合でよくわ かる。 サオトメ殿は秋になってたくさんの実をつけていたが、どうしてなのか グルグル力が弱くなってみんな下の方に落ちてきてしまったらしい。 これはもはやサオトメ殿と呼べるシロモノではない。 「ダツリョクカズラ」と呼ぶのがふさわしいのではないだろうか。 少し淋しいが、元気なサオトメ殿とも来年までお別れの季節なのだ。
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