ボスとアキコは昔、ヨウケイという仕事をしていた。 ボクはそこの番犬としてもらわれて来たのだ。
ヨウケイをしている時、ボクの周りにはたくさん鶏がいた。 ときどき、鶏の中にヒヨコというヤツらがいた。 いつの間にかいなくなって、鶏ばっかりになっていたけど、ボスが軽トラ という乗り物でピーピーうるさいヒヨコをときどき連れて来るのだ。
ヒヨコがいる時、アキコはボクとあまり遊んでくれなかった。 「ボクというものがありながら、ヒヨコなんかにうつつを抜かしやがって」 とよく腹を立てたものだ。
もうボスはヒヨコを連れて来ないから、アキコは毎日ボクと遊んでくれる。 ちなみにボスはヒヨコがいなくても、ボクとあんまり遊んでくれない。
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