dependance diary** 2004年10月、彼が逮捕されました。
突然の出来事に戸惑いながらも奮闘した日々。
そして2005年2月、執行猶予4年と言う判決を受けて彼が戻ってきました。
そんな私達の毎日を綴ります。


dependance diary**





■初公判<後半>
2005年01月12日(水)


内妻兼情状証人としての私の証言が終わると、
今度は彼の番だった。



私と同じく
彼も弁護士→検事→裁判長の順に問いただされていた。
さまざまな質問に反省の色を見せながらゆっくりと答える彼。
時折、打ち合わせと全然違う事を言っていたり、
手がもぞもぞしている姿を見て
彼も緊張しているんだな…って言うのが伝わってきた。



途中、検事のひねくれた質問が有り、
どうなる事かと思ったが、彼はまっすぐ・立派に答えていた。





そして裁判長が


「内妻emi*さんにも向かって
 今後の抱負を言ってあげて下さい。」




と言った。
これは裁判長の優しさなのだろうか…
裁判長はまたしても私達を向かい合わせてくれた。
傍聴席に居る私の方を振り向き、彼は言った。。






「これから生まれ変わって頑張ります。」






まっすぐ私の事を見つめる彼。
目が真っ赤だった。
ありきたりの言葉かもしれない。
それだけ?って思う人も居たかもしれない。
でも、私にはそれで十分だった。
私もまっすぐに彼を見つめ、コクンと頷いた。。。





彼が前の方に向き直した直後、
私は彼の役に立てたのだろうか。
彼を助ける事が出来たのだろうか。
受け答えもきちんと出来なかった私は
裁判長に頼りないって思われてしまったのではないか。
と言うさまざまな不安が、私を襲った・・・
そして追い討ちを掛けるように検事から求刑が言い渡される。







求刑2年6ヶ月






思ったよりも短かった…。






執行猶予を貰える条件の1つとして
検察官の求刑が3年以下というのがある。
もしかしたら…と言う希望の光が見えた。
弁護士さんも



「被告人は罪を全て認めており深く反省の点が見られる事、
 弁償金は相手側に全て支払った事
 被害金額が6〜8万程度に収まっている事
 逮捕から70日以上の長期勾留を受けている事
 内妻emi*さんの今後被告人監督が強く期待できる事。
 今回の件では内妻emi*さんの温かい励ましにより、
 被告人自身罪の重さを十分理解していて、更正の意欲も見られます。
 被告人は31歳とまだ若く、社会復帰も期待出来ます。
 だらしのなかった被告人の更正意欲が強く見られる今、
 それを教え続けた内妻emi*さんの為、そして被告人本人の未来の為にも
 今回だけは社会に出て更正をして頂きたいと私は思っております。
 どうぞ今回はご寛大な判決を・・・」




と言ってくれた。。





判決は2月8日(火)





運命の日が決まった…。







閉廷。


彼は腰に縄を巻かれ
両手に手錠をはめられた。
彼が一瞬私の方を見て、また前を向きゆっくりと去って行った・・・
力が抜けて彼の居なくなった席を見つめていた私の所に
弁護士さんが来て




「emi*ちゃん緊張しちゃったね?
 でも多分だけど、大丈夫だと思うよ。
 彼がね、emi*ちゃんは人一倍緊張しやすい子だから、
 emi*ちゃんが倒れないかって心配してたんだよね。」





と言った。








何でキミはこんな時に私の心配なんかしてるの?
自分が一番不安な癖に…。





















ゴメン。。





ありがとう。。





今日の私の姿を見て
また子供だなぁ…って言われちゃうかな。




こんなに頼りない彼女でゴメンネ・・・。





お疲れ様でした。






















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