突然の彼の逮捕の話に戸惑いながら、 タクシーで彼の働いてる店に向かった。
お店に着き、 久し振りな店の階段へと足を踏み入れた。 内装も私が在籍していた頃と全く変わっておらず、 少し懐かしくも感じた。
受付の所に着くと、 以前いた従業員Sさんが私を迎え入れてくれた。 そして空いている部屋へ連れて行って貰った時、携帯が鳴った。 知らない番号。
『emi*ちゃん?』
警察だった。
『彼氏に連絡してくれって言われてたんだけど、 連絡遅くなっちゃってゴメンネ。 実はね、今日こっちで彼氏捕まえたんだ。』
どうやら彼は私の事を警察に話していたらしい… 私の部屋にずっと住んでいたし、当たり前かもしれないけれど、 私の事を考えてくれている事が分かって、ちょっと嬉しかった…。
そしていま警察署ではなく留置場に居る事を聞き、 そこへ彼の着替え(スエット)を届けに着て欲しいと言われた。 私は木日休みなので木曜日届けに行くことを伝えると
『今回の逮捕は、 彼氏も大人としていけない事しちゃったんだから仕方が無いよな。 まぁショックかもしれないけれど、大丈夫だからさ。 3ヶ月弱かかると思うけど、見守ってやってくれよ。』
その時はただただショックで、 警察の言葉も耳に入らなかった。 どうしてそんなに軽い感じに話せるのかと、 ちょっと怒りさえも感じていた。 今思うと凄い優しい言葉をかけてくれたのに・・・。
そして電話を切って、 従業員Sさんにこれからの事を色々話して貰ったり、 付き合ってるのバレてないと思った〜?って少し笑わせて貰ったり…
そして
「ここで働いていた事を△ちゃんに話さなかったのは、 奴の優しさだからさ・・・それだけは許してあげてな? 誰から見ても奴は△ちゃん一筋だったよ?」
と言われた。 言わなくても分かってるよーだ・・・(泣)
1時間弱の話し合いだったけれど、ちょっと精神的に楽になった。 「これから辛いと思うけど頑張って下さい」というメェルも貰った。
今は辛い。 物凄く辛い。 彼の腕の中で眠りたい・・・
でもね、彼が頼れるのは私だけなんだと考えたら、 私も頑張らなくちゃいけないんだと思った。 たとえ馬鹿だと言われようとも。 私は彼を待つ事に決めた。
涙はまだ止まらないけれど、強く誓っていた。 くすんだ東京の空を見上げながら・・・
コレカラドンナニツライコトガマチウケテイルノダロウ・・・
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