声優さんと映画とアニメと
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2006年09月02日(土) |
本領発揮(Stay観ました) |
彩雲国物語 作画がいよいよ総崩れになってきて、動画も動画じゃなくて止め絵のつなぎのようだったりして、末期のマ王とかわらない感じ、夏休みをとったのにコレかぁ・・・とちょっとあきれたりもしたが、お話は面白かったです(って脚本の前半後半の繋ぎ方に一部疑問もあるのですが・・・)。 しかし・・・黄奇人の美貌をここまで強調してしまうと絵で表現するのが難しいのではないかと・・・笑、今回あらためて主演の桑島法子さん、上手いなぁと思いました。あと真殿さん。さすが。森川さんのさりげない別役もあったりして、なかなか面白い回でした。女性が社会に出て働くことに関しては、男女雇用機会均等法の一期生と呼ばれ、大学でも会社でも、あなたの歩く道の後ろに後輩が続くことを忘れないようにと言われたことを思い出しました。そんなこんなで女だてらに大学に行ってどうするつもりだとか、修士(前期博士課程修了)まで行ってしまって、嫁に行く気がないのか親不孝者とか、父親にはさんざん嘆かれののしられ反対されまくった人生でしたが、母が応援してくれたおかげで今の自分が居ることを思い出させてくれた、そんな彩雲国でした。
シュバリエ 第1話から見てますが・・・面白さをどこに求めて良いか判らない。絵が動いているだけに、なんとも微妙。成田剣さんがいつになく格好いい(さしづめ、大川さんとか藤原さんとかがやりそうな)役で、セリフ回しも決まってます。 そう、どうも主人公の秦君の声にときめかないのが原因かもしれない・・・
アンジェリーク9話 まあ、ゲームなどを知っていれば声を聴けばそのキャストが誰かわかるのだが、一応先を知らないふりして観ているわけで・・・でもエンディングの出演キャストでネタばれするなんてちょっと信じられない展開。そんなわけでダークサイドのメインキャスト登場。岩田君のツンデレぶりはなかなかです。
ステイ(Stay)を昨夜と今日とで2度観ました。 映画のきちんとした感想は別途ということで、ここではとりとめない感想を。 この作品は基本的に「君に読む物語」ですっかり有名になったライアンゴスリングの、逝っちゃってる演技が軸となっています。ライアン演じるヘンリーはあと3日で21歳になる謎の美大生。はじめはごく普通の精神科の医師であったはずのユアン・マクレガー演じるサムの、不思議なほどにナチュラルな演技。自殺未遂の過去をもつ美大講師の恋人ライラ演じる、どこか危うい雰囲気を漂わせる美人のナオミ・ワッツ(やっぱりニコールキッドマンの雰囲気がある)、彼ら3人の、もつれた糸をほぐそうとして居る内に、どんどん変な方向にさらにもつれてしまう、そんなサイコサスペンス劇。 冒頭、自動車事故のシーンで始まり、炎上する車のそばに居るヘンリー(ライアン)、その顔のアップがサム(ユアン)の寝起きの顔となり・・・とにかく、シーンが全部繋がっていて切れ目がないのに、同じシーンでありながら人物が瞬間移動したり消えたり入れ替わったり・・・だんだん夢の中なのか、何が夢で何が現実なのかが判らなくなる、そんなカメラワークと演出の作品です。とにかく、物憂げで儚げなライアンの表情と三木眞の声は恐ろしいぐらいのフィットぶり、まさにこういう役こそが彼の真価を発揮できる最高の役というべきか、それほどまでに魅了してくれます。 一方のユアンを演じる森川さん、ストレートに小細工無しのまっすぐな演技。これまた彼の吹き替えでは最も得意とするところ、影も裏もない優しく知的な雰囲気で、始めは不安もなく医師としての誠実さを見せているのですが、だんだん奇妙な体験を繰り返して行く内に、声のトーンもセリフまわしも、不安定な色を帯て行き・・・そうでありながらも、なぜかどこかに確信があるかのような反応をして見せたりという、ユアン独特の演技を見事に表現していました。さすが長年のつきあいの二人のシンクロ度も抜群でした。 そう、まるで春抱きの劇中劇を見ているのかと錯覚してしまいそうになりました。ドラマCDとは異なり、画面をきちんと見ていて声だけ聴いているわけではないのにもかかわらず、まるでデジャブのような・・・不思議な感覚を味わいました。岩城と香藤が吹き替えをしている、そんな感じなのです。
以下少しネタバレ含みます。
トランス状態のように、うわごとなのか独り言なのかわからない言葉を発するヘンリー、現実と幻覚の間を彷徨うかのようなサム、ある時は不安であったり、ある時は確信に満ちていたり・・・二人がそれぞれ独自の世界を生きているはずなのに、ある時突然シンクロして、あたかも混ざり合ってしまったかのようになり、そして入れ替わってしまったかのようにもなり、幻惑する映像が観るものを惑わす。モブシーンは、まるでマトリクスのような仮想現実・・・すなわち誰かが見ている夢の産物であることをさりげなく表現してかのような演出でした。今回、字幕を読む必要がないので細部まで画面を観察してわかったこと、それはとりわけサムとヘンリーの時空間軸が交錯するシーンが異空間になっていることです。街頭を歩く人、行き交う人、総てが不思議な存在になっています。とにかく大学の講堂からでてくる沢山の双子や三つ子?同じ髪型服装の人が並んで連なって歩いていたり、行き交う人が総て同じようにゼロハリのアタッシュケースを持つていたり、どのシーンでも同じエキストラが行き交ってみたり、心象風景か夢の一部であることを示唆するかのような背景シーン。 そして・・・それは総て衝撃のラストに繋がって行くのですが・・・ このラストを納得できる人とそうでない人が居るのではないかと思います。 私もどう解釈するのか難しい部分もあります。そうであっても、この作品は凄く面白くて好みの映画であると言えます。
三木さん、最近急激に吹き替えが増えてますが、なるほどなと思う演技です。彼の実力がやっと吹き替えでも認められたのが嬉しいです。こういう声質と、感情のゆらぎを声のトーンで繊細に表現できる演技の出来る人って、劇団系の人ではあまり居ないタイプではないかと思います。 吹き替えで沢山活躍する劇団系の居並ぶ先輩や同期諸氏の中で、彼らとはすこし毛色が違う素直さとナチュラルさで、これまでにその地位を確立し沢山の役を掴んできた森川さんと同じく、三木さんも、この揺らぐ演技で今後は沢山の役を掴むに違いない、そんな想像を大いにかき立てる白熱の演技でした。 森川さんがいつも三木さんの演技を絶賛するだけのことはあります。 しかし、この二人のこの演技をみていると・・・ブロークバックマウンテンをこの組み合わせで観てみたかった、そんな贅沢な妄想をしてしまいます。
そう、パスコレで、森川さんブロークバックマウンテンに関するコメントを再び。相当に気合いを入れて取り組んだ様子、これほどまでに、みんなからの感想を聞きたがっているのを表に出すのは珍しいと思います。おそらく、自分としては相当に手応えが有ったのではないかと思います。共演した東地さんとも、一緒にカラオケで遊んだりと気心知れて共演しやすくなったみたいで、今後も共演増えそうです。
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