声優さんと映画とアニメと
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2005年06月15日(水) 真澄の心理描写(追記有)

ガラスの仮面
作画がだんだん微妙になってきて悶絶した回
話がすこし走り(はしょりとも言うべきか)出したのは仕方がないと思う、演劇コンクール全国大会を1話で一気にクライマックス直前まで持ってきてしまった。北海道の劇団一角獣がでてきた。オンディーヌの亜弓が渾身の演技なんだけど、ちょっと見せ・・・マヤの周囲は障害だらけ、大道具を壊されたりトラブルは妨害工作。雨の中、帰らない劇団メンバーを待つシーン。真澄がマヤにどさりと自分の上着をかぶせて「濡れるから中にはいりなさい」「いやです・・・いい気味だと思っているんでしょう・・・」「んぁああそうさライバルは1つでも少ない方がいい・・・」この一連のやり取り、マヤが走り去ったあとの真澄のモノローグが絶品だった。マヤに優しくしてあげたい素直な気持ちを表せない大都芸能の社長としての速水真澄な自分、劇団月影に厳しく当たらねばならない立場でから、マヤへわざと見せる悪ぶった態度、その跡にズシーンと落ち込む真澄の本音。声優さんの演技はすばらしかった。
ところが作画だ、あまりにむごいのでギャップに悶絶。違和感の嵐。
これほど声優さんの演技と、キャラの表情づけ表現のへたくそさに、見ていてギャップに苦しんだ回は初めて。
森川さんの演技解釈は間違ってないと思う、そう、これこそ真澄だ。
しかし、作画の表情は自虐の笑い顔には絶対見えない、いいシーンだったのに・・・怒。監督さんこのシーンこそ動画NG出してほしかった。
今後の仕事の鬼としての速水真澄と、役者北島マヤの心からのファンである紫のバラの人の、表裏のギャップが激しくなる、真澄がマヤに対して演じる自分の役割を表と裏で完全に分離し位置づける決定的なシーン、ある意味で彼のおぼっちゃんで意気地なしな部分が露呈するシーンである。はぁぁ・・・これから見る方々には、あまり作画の真澄には注目せず、森川さんの絶妙な声音での真澄の心理の描写を堪能してほしいと思う。

以下追記(思いのほか長いです)

アニメディア
買ったの10数年ぶりじゃないかな・・・笑
声優さんの直筆アンケート目当てなんで、人に言えないなぁ、すっかり声オタになってしまったし、楽しく見れるオタクな自分に驚く。
ところで、これをしげしげと見て気がついたことを少し。
男性声優さんは、やはり型にはまらない大物が多いな・・・(いかにも本当はこんなの書きたくないなぁ・・・仕方ない書くか風で)櫻井、鈴村、関智、森川が太めのマジックでがしがしと形容詞か動詞型の回答。三木眞はあまりご機嫌のいいタイミングじゃなかったみたい、うえだゆうじは問題外だ(笑)。
森川さん「自分の好きなところ・嫌いなところ」の回答が「ボケ ボケ」って書いてあるんですが、確かに檜山さんとのコンビ結成初期には自分がつっこむつもりで居たわけで、その頃まで自分がボケ体質であることに正直気がついて居なかったのかも知れない。そうこうしているうちにおまえらも10年やり続けて、いまではボケが完璧に身に付いてて個性の一部になってしまった(笑)。これには証拠がある、なにしろ「無意識にやっていること」の欄の回答も「ボケ」なので自覚している。そんなわけで、檜山さんが居ないイベントで森川さんのボケを誰も拾いきれずにいると、そこはどんどん焼け野原になってしまう(笑)。ボケが決まると楽しい嬉しい森川さんが居る反面、予定外のボケに落ち込む森川さんも心のかなでは同居しているわけだ。

そんな森川さんが「声優としての目標」に一言「てっぺん」と書いた。
これには唸った。さすがわ私の見込んだ役者だけのことはある(勝手なこと書いてますね)、一時期、役者森川智之は一通りのいい仕事をやり尽くして満足したらどうなるのか、ちょっと不安になって考えた。が、今日、このコレを見て、この人がこの「てっぺん」を目指す気持ちを変えないで居てくれる限りは当分大丈夫だと思った。
かれが目標をここまで高くに置いている以上、役者から早々に足を洗う事はまずなさそうだし、役者以外の事に気を向けることもなさそうだ。何より今以上にどん欲に役をとり続けるに違いない。きっと彼の目指している「てっぺん」とは、1930年代に生まれて今なお現役に君臨している、あの妖怪声優のお歴々のことであろう、彼らの君臨する座を奪おうというのだから、大した根性だ。こういう大それた野心を抱く奴なわけで、そういうことなら、あと30年は裕に役者をやってくれそうである。まあ私の命が先に尽きるに違いない、先は長そうだ。そうさ、頂点を極めて、てっぺんの椅子にどっかりと腰を降ろすまで、がんばれ森川智之。私は最後までお付きあいする覚悟はできている、見守るよ。

それから「好きな場所」を「スタジオ」と書いた人が、森川さん、井上喜久子さん、甲斐田ゆきさん、横山智左さん(マイク前)である。森川さん以外は、数カ所のうちの1箇所が「スタジオ」なのだが、明快に「スタジオ」と回答したのは森川さん一人。普通の人は「家」とか「ふとんの中」とかリラックスする場所を一番に挙げるのだが・・・いかに意識が常に戦闘態勢であるかが伺い知れる、どれだけ仕事が好きなんだろう。普通の人はリラックスする場を好きだと考えるが、この人たちは逆の発想で、緊張と充実感を味わえる場所、自己をもっとも表現できる快感を味わえる場所を好きだと考えている。天職だね。

浪川君、きみががそんなにお酒好きとは知らなっかった。好きな場所が「居酒屋」なんだもん。飲め飲め、もっとどんどんやってちょうだい(笑)お姉さんが好きなだけ飲ましてあげるわ。

エターナルガーディアンー聖戦士伝説ー第一部第二章
聖剣士として小山力也さんと石田彰さんが格好良く登場。
なんだか筆頭に名前がある主人公のはずの森川さんより、今回の石田さん小山さんの方が出番多い・・・脚本家の方、どうにかしてキリー(森川さん)の出番を増やしてください。お願いします。
というわけで、今回は相方の檜山さんとの遠征、二人の心地よい正当派な掛け合があって、まずは良かった。最近、ドラマCDでコンビ役が続いてる気がする、思い出せるのは斉姫(役にひねりがあって、出番が少なくても面白い)。
森川さん、檜山さん、そうそう闇魔将の子安さん、個性を出すのが結構難しいような正攻法の役、きちんと期待されたとおりの、型にはまった演技を要求されている。とはいえ、序章の時とは違って、第一章のときには、あれっそうかなって思っていた事が、この第二章では明確になった。それは森川さんのキリーの役作り。初期の印象は聖十二剣士のリーダとしての骨太キャラだったが、いまやそのイメージをすっかり放棄、柔らかい口調と静かに内面では燃えているストイックな男風になっている、指揮官としての重みや威圧感よりも知性派のイメージを優先させた役作りだろうか。
子安さんも聖十二剣士と対峙するときは憎々しげだが、普段は苦悩するヒーロー。
さてさて、新キャラで小山力也さん登場、その相方役が石田彰さん(このコンビは珍しい?)小山さんの役は年齢不詳の永遠に聖剣を護る剣士、ってつまりこの作品のタイトル名のその人たちなんではないかしら・・・相当重要なキャラとみた。それにしても、小山さんと森川さんが会話しているシーンをこうして聞くと、どうしても映画を思い出されてしまう。Planet of the Apes新猿の惑星では敵味方だった。彼らは、吹き替えでは同じ役を取り合ったりするライバル関係にもあるので、共演する映画は少ないと思うが、この二人の掛け合いはことのほか面白い、もっともっと聞いてみたい。
最近のアニメではスピグラでの水天宮vsお医者さんの可能性がゼロではない、両方とも雑賀を挟んで対峙すれば可能性ありだ。おまけCDのフリートークでも、森川さんは(前回も前々回も出番が少ないとぼやくことしきりだったが)今回は小山さんとの掛け合いがあって良かったとコメントしてる。それにしても、フリートークを聞くと、どうも小山さんはいじられ系かもしれない、年長なんであまり直接的ではなかったが、そんな雰囲気があった。
どうも、このドラマのメンバーだと、檜山さん全体の仕切り、森川さん後ろから糸を引く黒幕という雰囲気が漂っている(笑)。


まいける2004 |簡易メールシルバーナの船室(コラム)

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