声優さんと映画とアニメと
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2005年03月03日(木) |
吹き替え世代交代のコラテラル |
仕事で激烈に疲れて、買ったDVDが入ってる紙袋を駅前で寄ったコンビニに置き忘れるハプニング・・・でも、あきらめきれないので、取りに戻った。 取りに戻って良かったよ、DVD高かったしね・・・
コラテラル (2004年パラマウント映画&ドリームワークス映画) 2004年10月29日日本公開 ヴィンセント:トム・クルーズ(森川智之) マックス:ジェイミー・フォックス(高木渉) アニー:ジェダ・ピンケット=スミス(朴王路美)←字が出ません ファニング:マーク・ラファロ(山路和弘) リチャード・ウィダー:ピーター・バーグ(青山穣) 冷徹な殺し屋(トム)を乗せてしまうタクシー運転手(ジェイミー) が、殺し屋に脅されながら仕事のドライバーを勤めさせられる。 どんどん深みに嵌り・・・
ジェイミーは別の映画(レイ・チャールズを熱演)でアカデミー主演男優賞受賞でおめでたい。 この作品でも助演男優賞も取る勢いだったしね。そんなわけで、ジェイミーの演技が素晴らしいのは言うまでもないが、トムもかなり良い感じ。 アニー役のピンケット=スミスはウィル・スミスの奥さんで、この映画では美人検事役だけど、印象に有る役はマトリクスの2と3に出てきた凄腕男前な女船長でモーフィアスの元彼女役。これでは、とても美人で、マトリクスの勇ましい筋肉質で硬派な感じとは打って変わってステキ系だ。ジェイミーはエニイ・ギブンサンデーのちょっとあほなフットボール選手(この作品のTV版では森川さんがジェイミーを吹き替えてた)役だったが、いつの間にか演技派になってたのね・・・確かに 原語と吹き替えをちょっと見比べたが、高木渉は声の質が凄く似ていて、とても上手く雰囲気が出ていた、もともと演技派の高木の演技なので安心してストーリィを楽しめた。数年前であれば、トム=鈴置、ジェイミー=山路だったのではないかと思う、それが38歳親友コンビの森川と高木での共演というのは、吹き替えの新しい時代が来たなというか、世代交代だなと実感。 トムの声を吹き替える森川の演技も、終始押さえ気味で低めのクールで響きの良い声、ときおり鈴置さんの吹き替えかとも思えるほどに大人な声音で、セリフも安定していた。ラストサムライの時よりも低めなんじゃないかな・・・冷徹でどこか寂しげでそして生真面目で仕事熱心な殺し屋は、どんどん凄みを増して行くのだが、もう少し最後は切れて狂気の側へ行くのかと思っていたが、 トムが終始クールを崩さない、取り乱さず、そして寂しげであるイメージを選んだのだと思う。有る意味予想を裏切る展開だが、ハリウッド的な派手さが足りない分、中途半端感が漂うが、それでも、こんな終わり方でもいいんじゃないかと肯定的な印象である。でも、この地味な脚本のせいで、トムは演技的にインパクトが薄くなってしまった感が拭えない、主人公なんだけど・・・ ジェイミーをやっても可笑しくない山路さんが、彼らを追跡する刑事さんを、結構若い演技でやっていて、凄い新鮮、この人も七変化だ。しばらくホントに山路さんかといぶかってしまった。青山さんは、相変わらずの良く響く声で、スタートレックのヴォイジャーのテュボックそのもの、森川さんともおなじみのお仲間だと思う。それにしてもアニー役の朴さんがまた大人ないい女でアニメの少年声とはずいぶん違った、ここにも新世代のヒロインとしてその存在感を示せている。それにしても、森川さんの声、すごく良く響くクールなトーン、(完璧にアヤースです、判る人には判るかと・・・笑)トムの顔観ないで声だけ聴いていると、さりげない普通のセリフで思わず痺れた。私って声フェチかな・・・もう一回言おう、吹き替え世代交代万歳!!
PS. 刑事さんの中にヨザック(マ王)の声の人が居た(笑)
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