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2002年06月13日(木) 競作

 昨日から扇風機を使いはじめる。アンティークデザインの小さな扇風機の音が、随分なつかしいかんじがする。去年購入したばかりなのに。この音を聞く夏を好きになったのはいつからだろうなんて、錯覚。
 このごろの「N」の仕事のことで、今日はB社と制作の打ち合せをした。この業界にあって、例えば広告代理店と制作会社とか、広告代理店とメディアとか、イベント会社とか、こういう組み合わせの打ち合せはあっても、広告代理店どうしの打ち合せなんて、私にとっては初めての体験だった。いや、前代未聞じゃないのかな。
 B社からは[N」担当営業さんとデザイナーが、我が社はやっぱり[N」担当営業と私(コピーライター)が同席して、[N」の新聞広告をどう展開するかを話した。かといって、二社が一緒にひとつのものを作るわけではもちろんない。それだけに、広告が時間とエリア差で展開されたときに、まったく違うイメージや構成だとちぐはぐなものになってしまうという不自然さを避けたいと、二社の意志統一を図るよう、[N」の広報担当が配慮されたわけである。「なにも一緒にひとつのものを作ればいいだろう」と言われてしまうかもしれないけれど、そこはそれ、広告代理店なんて、ただの「代理店」なんだから。それは旅行代理店が売る飛行機の切符に違いがないのと同じで、新聞にしたって、テレビラジオにしたって、各社売る枠になんの違いもないから、特色を出そうとすれば企画と制作しかないわけで、それこそが会社の生命線であり、営業の糧だから、おいそれと一緒に作るなんていうわけにはいかないのだろう。現場はべつにどちらでもいいんだけどね。お互いに納得できるまで話したり直したりしながら、いい仕事ができればそれでかまわないのだけれど、今回は二社の競作ということになりました。
 こういう制限つきという形での競作というのもやはり前代未聞で、明日は自分なりにコンセプトをもう一度整理しながらコピーを書いて、スタッフと打ち合わせて...と、くれぐれも明後日のチュニジア戦に影響の出ないようにしたいなど、本末転倒なことを考えながらの作業になりそう。いずれにしても、結果をださなくてはいけないから、それなりにちょっと手ごたえのある仕事をしようと思ったりもする。B社か。うまく作るんだろうな、きっと。


TSUKIKO |MAILHomePage

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