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ひまわりさん観察日記 DiaryINDEX|past|will
今日も賑やかなおけいこ。油絵を描いたり、鉛筆をカリカリと走らせたり、画用紙や割り箸を切り刻んでなにか作ったり・・・
描く絵の枚数が多いからがんばった、少ないのは物足りない、というわけではない。1枚の絵に1ヶ月以上かけて仕上げてゆくひまわりさんもいる。1枚の絵に飽きる事無く長期間かけてこだわりつづける。これも、尊敬すべき集中力の賜物であろう。もうひとりの寡黙な女の子みくちゃんは、そういうひまわりさんだ。 ![]() みくちゃんは、ふたつ上のお姉さん、まりちゃん(小6)と一緒にあとりえに通っている。あとりえ歴は1年、とまだ浅い。 まりちゃんとはときどき言葉を交わしているようだが、それもほとんど『ないしょ話』でもするかのように、コソコソと話す。 私にも、みくちゃんから話してくれることはほとんど無く、絵が描き終わって私に呼び掛けることすらなく、私が「あ、終わったの?」と気付いてあげるまで、じっと静かに待っている。 私があれこれ話しかけても、返事は『首振り』である。縦振り、横振り、傾げ、の3種類。 ・・・そんなに遠慮しなくてもいいんだけどなあ・・・ だからちょっと、心配だった。みくちゃんは、あとりえで過ごす時間を楽しんでくれているだろうか、退屈に思っていないだろうか、もっとやってみたいことがあるんじゃないか、、、etc. 以前、お母さんに伺った事がある。「みくちゃん、あとりえではあまりしゃべらないんですけど、お家でもそうなんですか?」すると明るく気さくなお母さんは一言、「いいえ〜っ!とんでもない。ぺらぺらよくしゃべって、うるさいんですよお〜〜!!」 そうか、みくちゃん、お家では元気いっぱいなんだ。きっと学校でもそうだ。よかった! 今日、まだ油絵の経験がないみくちゃんに、「今度、油絵を体験で描いてみる?」と聞いてみたところ、パッとみくちゃんの顔が明るくなった。いつものように首を縦に「うんうん」と振っただけだったけれど、いつもよりも目が輝いてみえた。 よくおしゃべりするだけが、自己表現ではない。ひまわりさんはみんなアーティストなんだもの、絵で表現できれば、それでいいんだ。みくちゃんの絵も、えりかちゃんの絵も、タイプはちがうけれどそれぞれの楽しさがあり、生きている輝きがあり、一生懸命が伝わってくる。絵を描く事が好き。それで充分。みくちゃんのキラキラした目を見て、ふとそう思いました。
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