ひまわりさん観察日記
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2005年03月16日(水) 憧れ(おひさまあとりえ)

今年度、そして展覧会前、最後のおけいこです。


かりんちゃん(小6)は来週卒業式を控えて、とても忙しい。でもそんな中、6年間一生懸命続けてきたあとりえの最後の展覧会にすてきな絵を出したい、という思いで、時間を縫ってあとりえにも頑張ってきてくれている・・・・重たい荷物を持って。


大きめのキャンバスに、大きく人物が描かれている。が、首から上はキャンバスからはみ出していて描かれていない。この際、頭はどっちてもいいのだ。(・・というのは後からつけた言いワケで、実はかりんちゃんも『人物画拒否症候群』のひとり。)大事なのは胸の位置で大切そうに手に持っている、クラリネット、なのだ。そのポーズはまるで、指揮者が『構え』のタクトを振り上げる直前の、ピーンと張りつめた緊張の一瞬、息を止める一瞬、のようにも見える。そんな絵だ。

かりんちゃんは区が主宰するジュニア・オーケストラ、略して『ジュニオケ』のメンバーでもある。高校生までが所属する、憧れだった『ジュニオケ』のオーディションで難関を乗り越え通過、クラリネット奏者のひとりとして見事夢がかなったのだという。だから、どんなに厳しい練習も、どんなハードスケジュールも、苦にならないようだ。たのしくて仕方がない。『ジュニオケ』の話をする時のかりんちゃんの目は輝いている。

・・・そんな『ジュニオケ』メンバーとしての自分を、『人物画拒否症候群』を押してでも、あとりえ最後の油絵で描いてみよう!というこの意気込みが、でも最後まであとりえの頼れるお姉さんとしてクールに振舞うかりんちゃんから、ちらほらと滲み出しているのだ!


油絵の道具の他に、モチーフとして、「命の次に大事」(本人談)にしているクラリネットが入ったケースを抱えてくる(けれど、中味を出して広げたのは、結局1〜2回だけ)。そしてこの日は、メンバーとしての誇りでもある制服も、わざわざ借りてきて持参した。色や胸のシンボルマークを絵の参考にするためだった(が、カッコイイ胸のシンボルマークは、クラリネットとそれを持つ手によって隠れてしまい、見えなかったのだけれど)。

重たい荷物も、威厳と誇りに満ちあふれているかりんちゃんには、ちっとも苦にならない。
時間はあまりゆっくり取れなかったけれど、なんとか展覧会までには完成できそうだ。


たったひとりの6年生。下級生に慕われた、心の大きなかりんちゃん。あんなにあまえんぼだったちびちゃんが、6年間でこんなに大きく優しいお姉さんに成長するのですねえ。
中学へ行っても、高校生になっても、憧れだった『ジュニオケ』で、今度は後輩たちの憧れの的となり、さらなる夢に向かって進んでいってくださいね。そして将来、同じゲイジュツ家として再会できることを、心待ちにしています。ガンバレ!

・・・おっと、わすれてた!
時々はまたすてきな絵も描いてくださいね。あとりえでの楽しい時間を思い出しながら・・・・


絵は後日掲載します。お楽しみに。


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