ひまわりさん観察日記
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2004年11月09日(火) |
はじめての彫刻刀(呑竜教室) |
来年のカレンダーづくりの一貫として、ゴム版画制作に突入。 一年生から五年生まで、一斉に彫刻刀を握る。
あとりえでは今まで木版画を年一回のペースでやってきた。対象は小学3年生以上。 今回、はじめて1、2年生にも挑戦の場を与えてみることにした。ただし、木版よりもいくらか彫りやすいゴム版だ。
今まで彫刻刀を握ったことのない1、2年生計5人を集めて、彫刻刀の説明と彫りの実演をする。みんな真剣で、ちょっと興奮ぎみ。はやく持ってみたくて、仕方がないようす。
早速、版の裏面で練習をして、下描き済みの表面を彫ってみる。みんな熱心に、手に汗を握りつつ取り組む。思ったより上手だし、時間が経つにつれどんどん上達してゆくから、すごい。
とにかく私もみんなの手元から目を離さず、「左手注意!」をやかましいほど口にする。
あれほど注意して見てたのに「あれっ!?」と声をあげるのは、ゆきなちゃん(小2)。「いつから出てるんだろう?」 ゆきなちゃんの細くてちいさな小指の先から、すこうし血がでている。「痛くないの?」と聞くと「全然わからなかった」という。消毒すると、もう血は止まっていた。血がでていても気がつかない程、熱中していたようだ。絆創膏をして、もう大丈夫!絆創膏は、いつもの3倍、持ってきたし。
のんちゃん(小2)はお家から彫刻刀セットを持ってきた。最近見るような柄がゴム製でカラフルなものではなく、昔ながらの、なかなか年期の入ったものだ。「おかあさんがつかってたやつ、さがしてくれたの」という。のんちゃん、今日はいつもにも増して、はりきっている。
「おかあさんが、まだちゃんとつかえるかどうか、せんせいにききなさいって」というので、試しに使ってみた。少々刃こぼれはしているが、ゴム版だしなんとか使えそう。いや、これはなんとしても使わなくては。彫りにくかったら、あとりえのものと取り替えてあげよう。
自分用のセットを持っているのんちゃんは、いろいろな種類の刃を得意げに使い分け、細かい絵も器用に彫っている。あの刃でよくここまで彫れるなあ・・・と感心するほど上手に。これはもう、刃の切れ具合など問題ではない、のんちゃんには魔法がかかっているのだ。
あとりえの元気者ゆうたくん(小2)は、見かけとは違って意外と慎重派。版画彫りも皆の様子をひと通り見てから、遅れてはじめる。
とにかく元気いっぱいサービス精神旺盛で人気者のゆうたくんには、彫刻刀はまだおっかないな・・と思い、隣について手取り足取り見守ることにした。
ところが、これまた意外や意外!安心して見ていられるほど、誰よりもスムーズな刃さばき!!曲線などは、刃を全く動かさず、版を左手でクルックルッとあざやかに動かして、なんの苦労もせず彫っている。いやはや、びっくりした〜〜
それに、他の女の子たちは彫って出た削りかすなど気にも止めずテーブルにちらばっているのに対し、ゆうたくんは、ひとすじかすが出る度に、左手でつまんで1ケ所に集めている。削っては集め、削っては集め。それも何気なく。
うう〜〜ん、なるほど。あらためてひまわりさんたちの知られざる本質を垣間見たような、有意義なおけいこでした。
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