ひまわりさん観察日記
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2004年10月29日(金) 絵描きとは(一ノ割教室)

はり絵コラージュ、最終回。
ということで、今日も先週に引き続き、男の子たちは変身に余念がない。


ゆりちゃん(小3)は毎週あとりえに一番にやってきて、1時間程私とふたりだけで過ごすことが多い(他の子たちはもう少し遅い時間にドッとやってくるのだ)。だからその時間は、他のひまわりさんたちを気にすること無く、遠慮なく自分の思うこと感じることを聞かせてくれる、楽しいひとときでもある。

9月の初めのおけいこでは「あれっ!今日って、なんにちだっけ?」と突然言う。
 「9月3日だよ」
ゆり「じゃあ、あしたは9月4日かあ・・・妹のたんじょうびかもしれない!」
 「・・・かもしれない?」
ゆり「だってね、9月4日か4月9日か、わかんなくなっちゃった!!」

・・・・とか。明日が誕生日なら、なにかプレゼントを手作りしたいというのだが。
結局その後、ゆりちゃんは『乙女座』という女の子っぽい響きが嫌いという話になり、9月4日生れは乙女座で、妹は乙女座ではないことは確かなので、4月9日生まれであると、判明した。「あー、間違えてプレゼント作らないで、よかった!」


今日は、あらたまってしんみりと「あたし、絵がへたなんだよ〜」という。
 「ゆりちゃんの絵はちっとも下手じゃないよ、上手だよ。センセイが保証するから、もっと自信を持った方がいいよ」
ゆり「だってえ〜、自信ないもん」
 「『下手だ、下手だ』なんて言っていると、自信のない弱々しい絵になっちゃうよ。『上手だ〜〜!』って言ってると、自信のある力強い絵になれるよ」
ゆり「だって、自分で『じょうず』とかって言うの、いやなんだもん。『じょうずじゃないじゃん』ってみほかほちゃんに言われちゃうもん」
みほちゃん(小3)かほちゃん(小3)は、双子姉妹のひまわりさんで、学校でも『絵が上手』と評判らしい。筋金入りの自信家姉妹だ。
 「じゃあね、『上手』って口に出して言わなくてもいいよ。ゆりちゃんが心の中で『わたしはじょうずなんだ』って思っていれば、自信が出てくるよ」

・・・と言うと、ふ〜ん、そうか、と言わんばかりに納得した御様子。その後、続きの油絵と、魚とたこと蟹のいる水槽の絵と、と、3点も仕上げたところをみると、ちょっとは自信を持ってくれたかな?


→ゆりちゃん作『浜辺に水槽の海』。
「ほんとはエビを描きたかったけど、むずかしからカニしにた」のだそう。水槽の海には夕日が沈み、『あっほー』鳥が二羽飛んでいる。浜辺には『ラブネコ』ちゃんが佇んでいる。



そして後からやってきた、みほかほちゃん。かほちゃんが「この絵、ヘンじゃない?なんで同じ水そうに魚とたことかにがいるわけ〜!?」と、早速の厳しい突っ込み。
 「でも、細かくよく描けてるでしょう?」
かほ「そうでもないよ、私ならもっとうまくかけるし。3つの大きさの違いも、ヘンじゃない?」と、いつもの調子で言うので、
 「ほんとの絵描きは、人の絵を悪く言ったりしないよ。人の絵のいいところを見つけられる人は、いい絵を描く人だよ」
と、すこし偉そうに言うと、さすがはかしこいかほちゃん、なるほどそういうものかもしれないと、『魚とタコとカニ』の絵をしばらくながめていました・・・・


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