さて、ましゃの的確なアドバイスの数々を。
「大人になるってどういうことなんでしょうか?」という新成人リスナーからの質問に、
福 「ちゃんと責任が取れるとか、人を育てることができるとか、いろいろあるんですけど、
もし一言で言うなら、『感情だけで動くことをしない人』を大人というのかな、と。
子どもは感情のまま泣き叫びますよね。
次は『泣いてはいけないよ』と言われて泣かないことを覚えますよね。
だけどそれをコントロールできないまま、さまざまな喜怒哀楽のまま
思春期を過ごすわけです。
でも社会人になって、社会という共同体の中で生きていくにあたって、
感情的な行動や感情的な発言だけしている人というのは、
やはり集団の中ではうまく生きていけないですよね。」
荘 「福山さんはそれをある時点で・・・?」
福 「前にも言ったことあると思いますけど、大人の社会で生きていく以上は、
人がたくさんいてお互いに仕事を分担してつきあっていく世界の中では、
『揉め損』というのをすごく感じたことがある。
揉めて得したことって1回もないな、って。」
荘 「でも、『言うことはちゃんと言わなきゃだめだよ!』『なんで言わないの!』
って人もいるでしょ?」
福 「その言い方も、自分が感情的になってるときに、その思いにまかせて
言ったことというのは、怒りの感情だけが伝わってしまうことがある。
本当はこういうこと伝えたかったのに、それが伝わらないから頭にきて、
その怒りの感情だけが言葉に出てしまい、
本来自分が感じている部分は伝わらなかった、ということになったり。」
福 「これは、たくさんの人がいる社会の中だからこそ守らなきゃいけないルール、
と思ってたんだけど、たったひとりで大自然の中でサバイブする時も、
やはり感情に流されては生き残れないと思うんですよ。
たとえば、雪山で遭難したとか、野生動物がいる危険なところに踏み込んでしまったとか。
怖いとか逃げなきゃという感情だけじゃなくて、冷静に、その状況をすべて判断して、
どれが自分が生き残るのにベストな作戦をチョイスしなきゃいけないんで、
そこでも感情的になってるだけでは生き残れない。」
福 「感情的になってはいけないとかは、大人同士のルールだと思うんですけど、
僕がやってるソングライティングとかお芝居とかの表現活動においては、
初期衝動があってしかるべきなので、感情的になる人ほどいい表現をする、っていう
タイプが多いんです。むずかしいところですよ、そのバランスっていうのは。
感情的になりすぎてもいけないし、感情を抑制しすぎたりコントロールしすぎても
面白味がないし。」
おっしゃるとおりすぎて五体投地で平伏したいくらいですわ。
こういうことって、自分が怒りまくってたり落ち込みまくってるときには気づかないのだけど、
他の人がそういう状態になっているのを目のあたりにして、初めて気づいたりしますね。
怒ったり悲しんだりしてる場合じゃないぞ、今やらなきゃいけないことは他にあるだろう、って。
感情だけで動かない、感情だけでモノを言わない。難しいけど肝に銘じます。
そんなことはともかく!
ましゃは最高にカッコいい大人の男ですね。
新成人向けの的確なアドバイスはまだまだ続きます。(変態向けはもうちょっとお待ちください)
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