| 2014年03月16日(日) |
「隠蔽捜査」が面白すぎるんですけど! |
わたしの中では「半沢直樹」に匹敵する面白さです。
国家公務員には、自分の後ろ盾は「お上」であるという意識が必ずあるだろうし、
階級による権限の差がより明確であるという点でも、隠蔽の方が半沢よりさらに時代劇らしいかもですね。
半沢によく見られた土下座や出向もかなり屈辱的な責任の取らされ方ではあるけれど、
隠蔽の「降格」には「切腹」に値するほどの厳しさが感じられるというのも、サムライの世界っぽい。
というか、伊丹が「キャリア官僚はサムライだ!」って言いきってますからね。
さすが「葉隠」を常に置いてあるだけのことはある。
ほんともう、毎回毎回、伊丹のカッコよさと言ったら。
あんなお顔むくみまくりのおっさん観ながら、毎回必ず「・・・かっけー」と
呟いてしまわずにはいられないわけですよ。
いや、古田新太氏の若かりし頃のビジュアルのステキさったらなかった(らしい)。←おいっ
リアルタイムでは観てないし、わたしが舞台を観始めたころはすでに肉塊になりつつあられましたけど、
過去の舞台映像なんて観ると、その締まった身体のセクシーなオトコマエっぷりったらもう!
ま、肉塊になられてこその迫力というものもありますし。
かつぜつが時になんだか可愛らしいこともありますが、
一喝するときの声量や凄みは最高に気持ちよいです。
声の良さといったら上條演じる生瀬勝久さんが素晴らしいですが。
で、その警視庁刑事部長・伊丹を、
小者や曲者がごちゃごちゃ言ってきたときに追っ払う「葵の御紋」代わりに使って、
警察官としての使命を真っ正直に果たし続ける竜崎(杉本哲太)。
その「葵の御紋」に次々に平伏させられてしまう人たちも、御紋はきっかけにすぎず、
最後には竜崎の「責任はすべて俺がとる」の覚悟と、裏も表もない人柄に
ついていくようになるさまも心地よくて。
いやー、楽しい。
スリリングで深刻な展開の中でも、伊丹と竜崎のとぼけたやりとりになると、
BGMもちゃんととぼけた感じになってて、
さあここは笑わせてくれるトコよ! と、わくわくしたり。
先週の第9話は、外務省、厚労省をも懐柔し事件の真相をあばき、
警察庁の上條総括審議官(生瀬勝久)をついに追い詰めるという最高の展開でした。
「溜飲が下がる」ってこのことよね、という名シーンがいっぱい。
戸高刑事(安田顕)がまた大活躍でカッコよかったですものねー。
この回の戸高で見事だったのは、厚労省麻薬取締部の矢島(升毅)への
「よけいなことをしてどうもすみませんでした」の一言。
表情も姿勢も感情も何一つ動かさずの棒立ち、棒読み。
私の中ではもはや キング・オブ・棒。
素晴らしかったね! あの棒っぷりは!
棒読みったって、普通はもうちょっと感情の動きが見えるじゃない。
イヤミとか、卑屈さとか、何かしらの。
そんなのをすべて超越した、でもギラギラとした人間性の凄みだけを感じさせる、「棒」。
ヤスケンいいわー。
こんな男臭い、大人のドラマを夜8時とかの時間帯にやるのはちょっともったいなかったですね。
8時って時点で、特に勝負する気もない時間かせぎドラマと思ってしまわないかい?(わたしだけか)
残りあと2話ですが、上條がさっそく逆襲してくるそうな。
いいですねー。因縁の同期3人の戦いはまだ続くのですね。
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