2013年03月28日(木) |
八犬伝@シアターコクーン |
舞台でサダヲちゃんを観るのは久々です。
一番最近テレビで拝見したのが「ゴーイングマイホーム」でのタクシー運転手&クーナ(小さい人)でしたっけ。
さらに、こんなに殺陣をいっぱいやってるサダヲちゃんを観るのはもっと久々です。
楽しかったですー。台本・青木豪、演出・河原雅彦による「八犬伝」。
実はサダヲちゃん以外の八犬士で顔とお名前が一致するのは瀬戸康史、津田寛治、近藤公園の
お三人くらいで、他の役も田辺誠一さんと二階堂ふみちゃん(「脳男」の残虐爆弾魔)しか存じ上げない。
殺陣シーンが多いだけに、劇団☆新感線などで殺陣の指導をしている役者さんも何人もいらした様子。
パンフには出演者による殺陣談義もあって、これも面白かったです。
殺陣は観てるほうもワクワクするけど、やる方も相当楽しいようです。
もちろん体力的にはすごく大変でしょうが、誰々の殺陣がカッコイイ、誰々みたいにやりたい、
と、指導者のお名前を挙げて皆さんアツく語っていらっしゃいました。
殺陣の指導をしてもらうと、まず、無駄な動きを省かれるそうな。
あまり動かないほうが強そうに見える反面、「自分がきつい動きが一番きれいに見える」とも。
奥が深いですね。
演出としては、「SHOCK」でも素晴らしかった和太鼓が、こちらでも要所要所で大活躍。
和太鼓奏者が引き締まった全身を使って演奏する様子は本当に清々しいし、絵になりますねー。
太鼓の力強い音は、高揚感や緊迫感を増してくれたりもしますが、
余計なモノを祓い場の空気を鎮めたりもしてくれて、静にも動にもオールマイティな活躍っぷり。
最近大人気の照明装置「ドットイメージ」も、八犬士の持つ「玉」の演出にはぴったりで、
中央で8つの玉が光り輝きながら円を描いたかと思えば、上空で北斗七星のような形になったり、
舞台の下の方から上の方まで次々と玉が上って行ったりと、たしかにこれほど
ドットイメージを活用できるお話はないだろうと思えるほど。
光一さんソロコンで初めて観て「あれはいったい!?」とビックリしてからもう何年になるのかしらん。
今やいろいろな舞台で、普通に演出のひとつとしておなじみになりましたな。
八犬士はそれぞれの個性が良く出ていて、皆さんステキでした。
サダヲちゃんの安定感は言うにおよばず。やはり芝居の「間」が絶妙なんだなー、と。
動いても止まっても、しゃべっても黙っても、シリアスもお笑いも、何をやってもらぶりーで魅力的です。
サダヲちゃん(犬塚信乃)のセリフに「めちゃくちゃだ」というのがキーワード的に何回か出てきます。
ラストの方では「瓦礫の声」とかも。
めちゃくちゃな現状をいきなり目の当たりにして、そこから自分はどうするのか、というあたりが
この時期、震災後を生きる人たちへの問題提起にもなっている気がします。
あまり重たい扱い方はしてないけどね。さりげなくそういうことも問いかけている感じでした。
あの殺陣はもう一度じっくり観たかったなー。
東京公演は31日(日)までなのでもうムリですが。
立ち見もいて大盛況でしたよ。
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