今日のおたけび または つぶやき

2011年12月12日(月)  42歳の自分が21歳の自分をプロデュース



先週のたまラジでは、年末のノーシングルライブに向けて、

昔の曲の歌詞を書き直す、という作業をしているましゃの興味深いお話が聞けました。




ふ「昔の曲やろうと思ってるんだけど、歌詞書き直した。」

そ「それは・・・なんで急に?」

ふ「今、書いた方がいいかなと思って・・・。」

そ「大胆に書き直しました? 明らかに違う、ってくらい?」

ふ「はい。でもコンセプト自体は変わってません。

  そりゃそーですよ。『桜坂』がいきなり「ウナギが食べたい」みたいな曲になるわけないじゃないですか!

  ♪今日は土用の丑の日〜 川でそっと歌ーうよー♪ とかならないでしょ!」



そ「え、密漁? しかも密漁? アレンジは変えてます?」

ふ「アレンジは変えてますね。変えてないのはタイトルとメロディくらい。

  だから、建て替えじゃないんですよ。リフォームです。」

そ「なんでまた不動産に例える。」



ふ「もちろん聞いていただけばどの曲かわかるようになってます。

  ユーザーフレンドリーでいたからこそ今の福山もアミューズも上場企業になってるわけですから。

  ファンをそこまで突き放したりしません。」

そ「初めて福山さんのコンサートに来た方にもわかるようになってるんですね?」

ふ「もちろんです。初めて来てくれた方にもわかるようになってます。

  全部の昔の歌の歌詞を変えてるわけじゃないですよ。

  『これは変えなきゃ歌えない』ていうのがあるんです。僕の中で。



そ「それは?」

ふ「あのね。言いたいことが言えてなかったんだな。

  言いたいことはあるのよ。でもそれを表現するための技術がなかった。ボキャブラリーもなかった。

  あと、当時、照れとかがあって。

  若い時ってそうじゃないですか。本当に言いたい言葉があっても、言えなかったり。

  つまり42歳になった福山が、21歳の新人福山をディレクションしプロデュースしてる、ってことです。

  『違うだろ? オマエの本当に言いたいことはこれじゃないだろ?』みたいな。」

そ「今だったらもっとちゃんと言える、ということですね?」




ふ「そうそうそう。

  その書き直した曲というのは、たぶんデビューライブ以来、やったことがない曲です。

  本人的には納得してないけど、ファンとしてはそのままの曲が好き、というのもあるとは思いますが、

  今回に関しては書き直すと決めました。

  決めたからには今の自分が納得できるクオリティのとこまで持って行きます。」

そ「それは聞き比べてみたいですねー。あの曲がこうなったんだ、って。」

ふ「大幅に工事しているのは1曲かな。あと、多少の間取りの変更と言いますか、内装をちょっと

  変えたのが1曲。小変更は2、3曲。だから5曲くらいは歌詞いじってます。」

そ「それは大変な作業ですね。ただでさえあまりやったことない曲を演奏するのは大変なのに。」

ふ「んー。でもね、そうじゃないと歌えない。

  シングル曲じゃない曲で、リクエスト受け付けたじゃないですか。

  5万件ほどのリクエストがあったんだけど、その上位に来た曲に言えることは、

  「何を言っているかちゃんとわかる歌」だった。歌詞のクオリティがちゃんとしてるというか。

  下位に行けば行くほど、何言ってるかわからない。はっはっはっは!

  自分でも、これは共感しにくいし、理解しにくいだろう、と思う曲でした。」

 

ふ「年に一度の感謝祭は実験の場じゃなきゃいけないので、あえて、今までやってないのをやらなきゃ、

  と思って工事を。そのままだとやっぱり、やる気がしなかったんだよね。」

そ「だから今までライブでもやらなかった、ということですね。」

ふ「そういうことだよね。やる気がしなかった曲だからやらなかった、ってことなんだよね。」


そ「じゃあ、ちょっと変えてやってみて、あ、イイ! ってことになったら、これからレギュラーで

  ツアーでもやるようになるかもしれませんね。」

ふ「そうだね。

  自分としてはその当時、心血注いで作った曲なんだけど、やっぱり力及ばず、ってところがあって。

  作ってはみたものの演奏されない曲になってるのって、気になるし、もったいないしね。

  今回やってみた結果を見て、いけるかな、と思ったら今後もそういう作業をするかも。

  でもそればっかりやってると新曲が書けなくなっちゃうからね。ちゃんと書きますよ新曲も!」



楽しみですねー!

ましゃの選ぶ言葉は、歌詞に限らずとても好きです。普段のおしゃべりで使う言葉も好き。

21歳の表現力ももちろん瑞々しくてステキだとは思いますが、それはそれとして、

20年間の経験を元に積み上げた技術や感性で新たに生まれ変わる曲も

それ以上にステキに違いない。それを今のあの声で聴けるのだものね。




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