本日11月15日は龍馬さんの命日であり誕生日でもあるそうですね。
暦の読み方によって諸説あるようですが、一般的にはそういうことになっていると。
きっちり33年間生きられたわけだ。
一年間がっつり福山龍馬さんを観続けたので、今日がその日だったのか、と、
感慨深いものがありますよ。ましゃご本人はどのようにお感じなのでしょう。
昨日の第四十六話『土佐の大勝負』を観終わり、残すところあと2話。
龍馬さんはまだ生きてるのだけど、「あと40日」とか言われながらまだ生きてるけど、
公式HPで募集している「各シーズンごとのベストシーン」などを一生懸命選んだり
感想を書いたりしていると、粛々と気持ちの準備にとりかかってる感じがする今日この頃です。
準備なのかなぁ。ひょっとしたらもう龍馬さん亡き後を覚悟した後片付けなのかもしらんけど。
第四十六話『土佐の大勝負』は、
龍馬さん的には清風亭やイカルス号の時ほどの活躍ではなかったな、というのが正直な感想です。
大殿様があんな重大な決断をするに至る心の動きというのが、清風亭の後藤の時ほどはっきりしない。
あの程度の面談で心が決まってしまうなら、もうちょっと伏線張っておいてほしかったなー、と。
幕府の現状、薩長の動向、土佐の立場、ありとあらゆる政治的情報が大殿様の耳に入っていて、
その上できっちり時勢を見極めた判断をさせるような。
後藤さまと龍馬は浅からぬ因縁がたびたびあり、対立するにせよ手を組むにせよ、
それに至った心情がすごく伝わったけれど、大殿さまともなれば龍馬ごときが目の前に現れようと、
そう簡単に心が変わるものでもないでしょうに。
まあ、勝先生の脇に控えていたり、いきなり最新の銃千丁を手土産に故郷に乗り込んできたりと、
そりゃ普通じゃない人物であることはご承知かもしれないけれども。
一万歩くらい譲ってこの程度の面談で大殿さまが心を動かされたとすれば、
龍馬よりもむしろ後藤の態度と発言にだったのではないかと思います。
今回は龍馬さんの活躍がどうこうより、大殿様と後藤が杯を交す場面が最高にせつなかったです。
権力を持つ者の代表として、世の中が変われば真っ先にその地位を追われるかもしれないふたり、
そのふたりが覚悟を決めて杯を静かに交す様子が一番素敵でした。
龍馬をはじめ下士にとっては希望に満ちた新しい夜明けかもしれないけれど、
権力者にとっては本当に怖ろしい、戦々恐々の夜明けに違いないのだから。
海辺の龍馬さんと乙女ねえやんのシーンは素敵でしたー。
海のかなたを見つめている龍馬さんにハズレはございませんね。
ねえやんとチャンバラしている姿は少年にもどったみたいだったし。
脱藩する前、漠然と未来を夢見て海のかなたに思いを馳せていた時とは違い、
今の龍馬さんには、海のかなたに出てゆくことは全く夢ではなくなり、
「春になったら」なんて言えるほどの身近なものになった。
龍馬さんに春はもう来ないのに。
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