| 2010年09月27日(月) |
「龍馬伝」第三十九話『馬関の奇跡』 |
『馬関の奇跡』というタイトルにはなっていますが、
わたしの頭ん中では『高杉さんカッコよすぎ!』というタイトルに変更され記憶されました。
いやもう出来過ぎのカッコよさ!
ビジュアルも中身もすべてが粋です。
グラバーさんちで吐血したときのような激しい無念さはもちろん今だってあるだろうけれど、
それを超えた哀しさ、潔さ、変わらぬ情熱、が、消え行く間際の高杉さんをさらに輝かせている。
「短いなら短いなりに僕は面白く生きたい。」というのは、好き勝手に生きることではなく、
どこまでも長州の人々のために、自分の理想とする姿で自分の役割を全うすること。
ゆるがぬ志を持つ孤高の人だけど、
ふつうの人々、弱い人々の中にしっかり溶け込み人々を繋ぎとめる。
「百万の大軍、恐るるに足らず。恐るるべきは、我ら弱き民、ひとりひとりの心なり」
の、力強い言葉に、心奮い立たせられない人はいないでしょう。
まさにカリスマ。
カリスマだから、背後から雨アラレほどの銃撃があったって弾になんか当たらないし、
カリスマだから、着流しで片手に三味線持ちながらだって、ばたばたと敵を斬り倒せる。
大胆にして緻密に攻め入り、相手に戦闘の意思なきとわかれば、無駄な殺生は一切しない。
そんな高杉さんが率いているからこそ、見た目てんでんばらばらの奇兵隊も最高にカッコイイ。
龍馬さん率いる亀山社中の活躍も見事だったとはいえ、今回はとにかく高杉さんの魅力爆発回でした。
伊勢谷友介氏は、インパクトのあるその風貌から、かなり独特な役どころもお似合いとお見受けしますが、
人望ある革命家の高杉晋作は、予想と期待をはるかに超えた、最高の当たり役だったと思います。
またいつか、がっつり主演で高杉晋作やっていただけないだろうか、などと思ったり。
その他のツボ(というかツッコミ)
・第四部のオープニング映像の龍馬さんもカッコエエ。一部の時なんぞとはお顔が全然ちがう。
・「龍馬最後の一年」「その鮮烈な生涯を終えるまであと1年」「FINAL SEASON」など、
とにかくすべての描写が龍馬の最期へのカウントダウンを始めていて寂しいったらありゃしない。
・弥太郎でたー! でも、偉くなってしまった弥太郎にはやはりほとんど興味が持てないー。
・実は憧れて憧れてどーにもならなくて憎さ百倍、な弥太郎。いい加減、素直になりや。
・でもあそこまで行く先々、会う人々すべてに「龍馬さんを通してね」と言われ続けたら
素直になりようもないか。
・しかも全員大物だし。女豪商とか長崎で一番の芸奴とか、女はやっぱり龍馬の味方だし。
・「龍馬は嘘つきじゃ! 大嘘つきじゃ!」に、「人は誰も嘘つきですばい」と返したお元グッジョブ。
・「坂本さんに関わる人は、みんな心がざわめくとやろか」の、お元のひとりごとのような
つぶやきでトドメをさされました。
・龍馬、木戸、高杉。こんなカッコイイ三人の関係が、ずっと続けばよかったのに。
残り9回だ・・・。うわーん。
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