| 2010年09月10日(金) |
「借りぐらしのアリエッティ」 |
やっと観ましたー。
咳もどうにかおさまって、これなら映画館に行ってもご迷惑じゃないわ、と。
病み上がりの身体にぴったりでした。
お庭もお屋敷もアリエッティのお家も、すべてが美しい絵画のようで、
歌も音楽も耳に心地よい優しさで。
特に悪人が登場するわけでもなく、
俗な好奇心むき出しのお手伝いの婆さんがちょっと面倒くさい人ってくらいなのですが、
アリエッティ一家の存在を脅かすのは、そんな好奇心だけでも十分だというのが、
共存のむずかしさですね。
アリエッティーのお家は本当にステキで、こんな部屋に住みたいなーと思いました。
しかーし!!
昆虫や小動物があのサイズに存在しているというのがやっぱり無理っす!
ゴキくんとかコオロギくんとか、自分とほぼ等身大。ありえねーーーー!
ダンゴ虫がバレーボール大、っつーか本当にボールみたいにして遊んでるしーーー!
にゃんこもリアルに「ねこバス」サイズだし。(これはそんなにイヤじゃない)
でも生まれたときからそういう環境なら全然イヤじゃないのかもな。
ラストも感傷的すぎることなく、ほっこりとあたたかい、ステキなラストでした。
翔とアリエッティの甘ったるくない絆と、この出会いによって成長したふたりの姿が
とてもとても清々しかった。
で、どどーんと存在感のあるにゃんこはやっぱりイイ味出してました。
この作品が初監督となる米林宏昌監督のドキュメンタリーを、
映画を観る前にNHKで観てしまっていたのですが、
製作中は一切、手も口も出さず、突き放す態度を貫き通した宮崎駿氏が、
試写を観終わったと同時に涙を流しながら米林監督の手を取って高々と掲げた様子が
印象的でした。
あれほどの人が手も口も出さず、ひたすら見守りに徹するというのは
本当に大変というか、ゴーモンに近いのではないかとすら思うのですが、
それだけの忍耐をもって育てたないと、これほどの後継者は得られないのですね。
今後ともステキな作品をどうぞよろしくお願いいたしまする。
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