| 2010年07月13日(火) |
「龍馬伝」第二十八話『武市の夢』 |
その前に、昨日夕方の西の空。

昨日は一日中、とんでもない強風で大変なことになっていましたが、
ふと夕方の空を見上げたら、上空は青空で、雲は風向きに沿って筋状になり、
それに夕日があたって不思議な色合いの模様になり、そのさらに下をちぎれた雲が
強風でびゅんびゅん飛ばされてゆく、という面白い造形になっておりました。
さて、「龍馬伝」第二部の最後の回。
ほぼ武市さん中心の牢内のシーンでしたが、
新展開の前の大きな一区切りにふさわしい、重厚な回でございました。
動きはないけど、会話の内容が本当に面白くて、
さらに、武市さんはもちろん、大殿様も龍馬も弥太郎も、表情も言葉もひとつひとつに
最高に説得力があって、誰も彼もがなんと魅力的でしたことよ。
大殿様と武市さんが牢内で膝突き合わせて会話する、という設定も凄いですが、
大殿様が武市に対し「似たもの同志」的な複雑な想いを抱いていた、という発想も凄い。
でもこのシーンのおかげで、後悔や自責の念や無力感に凝り固まっていた武市さんの心が
一気に解放され、静かに最期を受け入れる様子になっていったのが良かったな、と。
腹を3回切ったなんてことより、牢番への丁寧な挨拶の方に武市さんの人柄のすべてが
表されていた気がしますよ。あのシーンはステキでした。
龍馬と弥太郎が会いに来たときには、誰のお顔も格子越しのアングルでのみ映していたのが、
牢の中と外という、どうしようもない隔たりを感じさせてせつなかったです。
せつなさ以上に、あのぶっとい柱すら邪魔に感じさせないほど、それぞれが表情豊かだったこと、
特に龍馬さんは柱の間すりぬけられるんじゃね? ってくらいお顔がすっきり小さくて、
でも堂々とワイルドなオトコマエだったこと、などがとても印象的でした。
ヘンタイ目線で申せば、弥太郎を捕獲するときの龍馬さんがいつもアグレッシブすぎて好き♪
いくら声を出させたくないからって、そこまで激しく襲い掛からんでも、と思いつつ、
ま、龍馬さんなら乱暴というよりステキにワイルドって感じだからイイか♪ と。
あと、ほとんど言葉を発せずとも、あの表情と佇まいですべての感情を見事に表した以蔵!
武士としての名誉ある最期を迎えさせてもらった武市さんとは対照的に、
歩くのもやっとなボロボロの姿のまま、河原に連れて来られて斬首という、
孤独で寒々しい寂寞感が、犬っころのように扱われてきた以蔵にどうにもふさわしい。
でも、その寂寞感の中にも、やっと終わるという安堵の気持ちなのか、あるいは楽しい想い出が
かすかにでもよぎったのか、斬首の瞬間の最期の微笑みも見事で。
たけるブラボー! たける最高! すばらしい表現力をお持ちです。
「あの坂本龍馬になっていったがじゃ」の、第三部龍馬さんが楽しみすぎですー。
本編の予告とはまた別の、「プレマップ」でやっていた10分間の予告映像は、
NHKの「龍馬伝」公式HPで観れるようになってますよ。ぜし!
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