7年かけて60億キロの旅。
こんな壮大な冒険が行なわれていたのですね。
帰還の様子がネットでライブ中継されると知って、昨夜午後10時すぎからあちらこちらを
覗いていたりしたのですが、3回目オンエアの「龍馬伝」にちょっと気を取られている間に
肝心の瞬間は見逃してしまったアホなわたくしです。
でも今朝になって、はやぶさ君が有終の美を飾った昨夜の姿を観ることができました。
週明けの朝っぱらから泣かさないでくださいよまったく。
通りすがりの人間が、壮大な物語のあらすじをちょっとだけ教えてもらい、
最終回のラストカットを見せてもらっただけでこんなに泣けてくるのに、
これを7年間忍耐強く見守り続け、導き続けてきた方々の胸のうちはいかばかりかと、
お安く涙ぐむのが申し訳ないくらいです。
とにかくあきらめずに次の一手を考え、それを実行する。
しかもそれらはすべて、とても地味で緻密で限りなく忍耐力のいる作業の積み重ね。
思いつきや勢いだけでいいかげんにやっていい作業なんてひとつもないのです。
どんな問題が起きても前に進む、進ませるためにはそれしかない、というシンプルな真理を
あらためて教えてもらいましたよ。
地上のニュースではここのところ、何か問題がおきるたびに、誰が悪い誰の責任だ、
自分はやりたくない自分は悪くない、もう知らないやめてやる、みたいな堂々巡りばかりが目立ってたからさ。
責任のなすりつけあいをするヒマがあったら、全員で次の一手を必死に考えろよ、と、
説経された気分ですよ。
科学者や技術者のみなさんが日々扱っているのは、数字とか記号とか電波とかの無機質なものだろうに、
結果として現れるのがこんなに壮大でロマンチックなものになるというのが驚きです。
科学者ってロマンチックな人たちなんだな。
それを一番つよく感じたのが、「はやぶさ君が最後に見た地球」の映像ですよ。
大気圏突入前、はやぶさ君に撮らせ送らせた最後の映像。
送信の途中で通信が途絶えたために、地球全体がキレイには映っていないところがさらにリアルで。
満身創痍でようやくもどってきたはやぶさ君の目に映った故郷の姿を、
地球にいる我々も共に見て、最後には美しい流れ星になったはやぶさ君を見送るなんて、
もうどんだけドラマチックな演出をしやがるのだと。
こんな大プロジェクトを成し遂げたばかりだというのに、その感傷にひたるばかりでなく
「この瞬間から技術の離散と風化が始まっている。将来につながるミッションが必要だ。」などと
おっしゃるプロジェクトマネージャーの川口淳一郎氏の冷静さがステキすぎです。
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