せらび
c'est la vie
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みぃ


2006年01月08日(日) 「忠誠心」

再び、例の馬鹿女音楽家女史の話である。

彼女から連絡が来たので不本意ながら対応した、という同僚によれば、言うに事欠いて、「あの人(=ワタシ)はやる気あるんですかね?」と言って来たそうである。

担当者としてこれだけ時間や手間を割いて色々と提案やら伝達やらをしてやっているというのに、それに対して殆ど返答を寄こさない上、そもそも何週間も音沙汰無しだった人物から「やる気が無い」と思われていたとは知らなかった。お前の方こそ、やる気あんのか?


そういえば、それは一寸だけ「二ホンジン的」な観念のように思う。

ワタシの住む国では、会社や上司などに対する忠誠心のようなものを要求される事は殆ど無いので、働く側は「雇用契約」に記されている自分の仕事だけきっちりやっていれば、特に文句は言われないものと心得ている。

つまり課された仕事だけやっていれば、後は例えば日本では「飲み会」と称する就業後の社交的活動などにも、特に参加しなければならないというような云われは無い。だから勿論加わらないで、さっさと帰宅するなり友人と会うなりして、自分の生活に戻る訳である。

自分の個人的生活が脅かされるような事態は、こちらでは日系企業以外、余り見掛けない。


今回ワタシが関わる羽目になっている「企画」というのは、そもそもワタシにとっても本来的業務外の、既に片手間的活動である某団体業務の一部であり、更にこちらから持ち上がった話ではなく先方から是非こちらで開催させていただきたい、と持ち込まれた話である。

しかも先方が話を持って来た時点で、今年度予算が当の昔に決定して更に数ヵ月後という、少々遅過ぎる話でもある。

そういう事情の中で、何とかしてどこかから金を引っ張り出せないだろうか、とこちらでも色々と知恵を絞ったり提案して差し上げたりして、それなりの貢献を試みたのである。なのに、それらに対しては一切「フィードバック」が無かったのである。

「なんだかこっちだけ張り切っちゃって、馬鹿見ちゃった」というのが、本音である。

当初聞いた感じでは中々良さそうな企画だったのだが、そういう訳でこれまで散々愚痴を垂れたような次第で一向に話が進んでいかないのと、先方の担当者の態度が失礼千万甚だしいのとで、幹部一同とっくの昔にやる気を失っている企画である。

だからこちらとしては、通常我らが手掛けている「月例会」の要領で、出来る範囲で簡単に済ませよう、という申し合わせが出来ている。今更先方からの様々な要求には答えられない、というか答えない事にしている。そんなのを一々聞いてやっていたら、進めるべき仕事が進まないからである。


そもそもワタシ個人的には、今月はこれまで手が回っていなかった本来業務的作業に追いつくのが至上課題なので、大変忙しい。そういう旨は既に周囲にも伝えてあるので、元々最低限の事しかやる心積もりもなければ、物理的時間的にも無理である。

ましてや無闇に怒鳴られたり、こちらの提案その他に誠意を持って答えてくれない人に対して、一体どういう「忠誠心」を期待しているのだろう。


こういう「いざこざ」でワタシの寿命が縮んでいくのかと思う。

長生きするには、無用なストレスの元になる煩わしい彼是を避けて、本来人生に必要な「チャレンジ」のみを取り入れて、適度なアドレナリン放出とその労に見合った褒美とで、楽しく暮らして行くのが良かろうと思う。


早く本来業務に戻りたい今日この頃。


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