せらび
c'est la vie
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みぃ


2005年10月17日(月) 「蟹座のがみがみガール」による迷惑再び

風邪がまだ治りきらないのと、溜まった作業がまだ終わらないので、少々ペースを緩めてこの一週間を乗り切ってみようと決める。


と思った矢先に、同僚が余計な仕事を寄こして来た。

例の某団体の「月例講演会」が今週末に予定されているのだが、今回はワタシでなくその同僚が総監督とその他雑務を主に担当する事になっている。だからワタシは今月は一寸ゆっくり出来ると思って、その月例イベントとは別の小イベントの企画に時間を当てる心積もりであった。

ところがこの週末、その同僚がメールを寄こした。週明けにイベントのPR関係の手配を済ませてしまわねばならないのだが、それが出来ないので代わりにやってくれ、と言うのである。

この団体の議事執行総責任を持つワタシの立場上勿論嫌だとは言えないのだが、ワタシの神経を最も逆撫でしたのは、その言い訳である。

「今他所の国に来ているから、出来ない。」

それがヴァケーションなのか仕事絡みの国際会議なのか、ワタシには計り知れないので、怒りを抑えて先ずそれを確認すべくメールを送る。すると返事には、両親が日本から訪ねて来たので、金曜から翌火曜までの予定でこちらで一緒に滞在する、とある。つまり明らかに「ヴァケーション」である。しかも、もしワタシが忙しくて出来なければ他の人に頼むから気にするな、などと結んでいる。


そういう問題じゃねえだろう。


ワタシはぶち切れながらメールの返事を書き始めたのだが、しかし今時分は「満月」であり、しかも部分「月食」という特に災いの多い時でもあるという事実を思い出したので、一通り怒りをぶちまけた辛らつなメールを「草稿」扱いにして、更に二度程書き直して数段階トーンを和らげた内容で返事を送る。



何故そんなに怒っているのか、という点に付いて、以下に説明を加える。

今月と来月の「月例講演会」を彼女が担当する旨については、既に夏の間に話し合って取り決めた内容なので、急に入って来た「号外ニュース」では有り得ない。尤も、ワタシが企画執行に関わる以前は彼女がひとりで手掛けていたのだから、本来なら今月と来月のみならず毎月分が彼女の担当だった訳であり、つまりこれはある程度予想された状況である。

更に、この休暇を取るには随分不自然な時期に、外国人がパスポート携帯を有する更なる国外へ出掛けるのだから、それも急に決まった話ではあるまい。特にニホンジンがまとまった休暇を取るというのは只事では無い筈だから、当然彼女の日本のご両親も数ヶ月前から今回の休暇に付いて計画を立てていたに違いない。

それを何故土壇場になってワタシに言うのだ。何故もっと早くこの事を言わないのだ。

しかも、彼女は本業絡みの別件で、ひとつ大きな会議の世話役をする事になっており、運の悪い事にその会議も今週に予定されている。つまり、彼女はふたつのイベントの為に今週は大変忙しい身の上であり、様々な事態に対応する為に特に此処一週間は常に連絡が取れるような状態にあらねばならない筈なのである。

そこへ持って来て今回のこの「国外旅行」は、ワタシには愚の骨頂としか思えないのだが、しかしそれは個人的な事なので、とやかく言うのは止す。

しかし本来なら、旅に出る前に一通り必要な仕事は片付けてから行くのが筋であろう。しかも自分は遊びに行くから、その間手前のやり残した仕事を、というかこのPRの件に関しては全く手付かずのままで行きやがったのだが、それを他人に押し付けて、後はやっておいてね、では済まされない。それもいきなり事後承諾状態で、「既に外国に来てしまっているから仕事は出来ない」と言うのは、言い訳にならないではないか。

ワタシは以前からこの会議とかち合っているという旨については聞き及んでいたので、ワタシに出来る事があれば手を貸すから遠慮なく言ってくれと申し出た。しかし彼女は、それは有り難いが自分でやるから結構、と言い放ったので、あらそう、ではお任せするけれど、大変だったら無理せず言ってね、と一応声を掛けておいたのである。

しかしそれきり話が来ないので、差し出がましい真似はすまいと放っておいて、ワタシもワタシで自分の用事を入れて慌しく日々を過ごしていた訳だが、それが此処へ来て自分の予定をやり繰りして彼女の分担分をやらねばならない羽目になってしまったのだから、頭にも来る。

それはワタシに対して、随分失礼ではないか。ワタシの時間は貴方の時間より価値が無いとでも思っているのか。突然変更を告げられて、逐一対応出来る程ワタシが暇だとでも思っているのか。既に国外に居て物理的に仕事が出来ないという人間を相手に、ワタシは立場上嫌とは言えないのだから、それは余りにアンフェアではないか。しかも彼女がミスれば、団体の責任者であるワタシが最終的に責めを負う訳であり、それを考えれば尚更ワタシは嫌とは言えないばかりでなく、彼女のミスすらもカバーしなければ自分の名誉にも傷が付くのである。


ぶ・ち・ぎ・れ。



まぁ尤もこれが、自分の都合や利害関係しか頭に無い例の
「蟹座のがみがみガール」の仕業なのだから、あらかた予測が付く事態ではある。



そういう訳でワタシは相当ぶち切れながら、他人の仕事である筈のPR関係の書類作成をし、それをボスに送って判断を仰ぐ。どこかでボスに「種明かし」をしてしまおうと思うのだが、こういう事はタイミング良くやらないと却って墓穴を掘るからと、今のところは様子を伺っている次第である。

以前のワタシだったら、こういう事は黙ってひとりで引っ被って済ませていたところだが、そういう堅気な性格が災いして馬鹿を見るという事態が相次いで以来、ワタシももう少し自分の身を可愛がって上手く立ち回らねばと思うようになったのである。

しかももっと暇な時に余計な仕事が入って来る分には構わないのだが、今回は本業関連の作業もさることながらワタシの翻訳の仕事も結局まだ済んでいないし、語学の授業の「宿題」もまだ手を付けていないし、また小規模イベントの企画も着々と進行中で手数が掛かって居るところでもあるので、この「つけ」は何処かできっちり払って貰わねばならないだろう。



気を取り直して、本日は純日本風な夕飯にする。

このあいだ買っておいたもやしを味噌汁の具にして、それからシチュー用のブタ肩肉を茄子とオクラともろこしと葱で煮て、玄米とむぎむぎを混ぜた白米で食べる。

仕上げにオレンジジュースを飲んで、ビタミンC補給も怠らない。後一寸で風邪が治りそうなのに、惜しいところである。


明日こそは翻訳の仕事を納入せねば。


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