せらび
c'est la vie
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みぃ


2004年12月14日(火) 祝 思いがけずテレビ生出演

この週末、ボランティア活動をした。

ワタシの住む街には、毎年十二月になると、家庭で不要になったコート類を集めて家の無い人々や生活に苦しむ人々の為に活用しようという、もう彼是十五年程続いた活動がある。テレビのコマーシャルにもなっているから、ワタシも度々目にした事がある。これに突如参加する事になった。

当初は今度のクリスマスに、家や家族の無い低所得の人々を対象に七面鳥を初めとした暖かい食事を提供するというボランティアに参加しようと思いついたのだ。しかしそれをやるには「オリエンテーション」というのを先ず受けないといけないというので、一番早いスケジュールを見たら偶々その寄付されたコートを整理するやつのと重なっていて、ではと気合を入れて日曜の朝六時半集合というのに出掛けて行ったのだ。

それは街の端っこにある市場の中にある倉庫であった。倉庫内は寒いから重ね着をしてくるように、とメールで予め連絡があったので、ワタシもその通りに着込んで行った。

この所十二月だというのに、コートを着る程でも無いような寒さの日が続いていたが、今週から漸く吹雪きそうに寒くなるという事で、川沿いは次第に風が強さを増していた。

早朝の街を歩くのは久し振りだった。日曜だというのに、それでも電車には数人腰掛けていたので、日頃ワタシがまだ呑気に夢を見て居る時分にこうして勤勉な市民の皆さんが仕事へ出掛けて行くのか、と何だか有難い気持ちになった。何時までも寝呆けている日頃の自分に、暫し反省。

少し迷って、やっと到着すると、人々は既に活動を始めていた。寄付されてきたコートの山を崩しながらテーブルの上に乗せていくグループ、それを男性用、女性用、子供用、それより小さな子供用、の四種に分けて積み重ねていくグループ、更にその分けられたコートを数枚ずつビニール袋に入れて種類毎に山にしていくグループ、に分かれていた。ワタシも簡単な挨拶を済ませた後、そのうち種分けするグループに加わった。

これが貴方、意外と大変なの。

何しろこちらの人々は体格が良いから、日本的には中くらいの女性であるワタシは小さい部類に入るので、そのワタシから見て大きい女性用サイズと男性用サイズの見分けが中々付かない物もあって、コートを手に暫し迷う事になった。ボタンが右前とか左前とかデザインとか、そういうのだけでなく、肩幅も考慮に入れると良いというので、汚いかも知れないコートを軽く身体に当ててみたりしながら、また周りの人々に相談しながら、作業を進めて行った。お陰でこれは中々和気藹々とした、いい感じの作業でもあった。

主催している団体の担当者は、大変親切な若い女性たちであった。揃いのスウェットシャツに団体名が入ったのを着て居るのがそうで、それ以外に作業の場に不釣合いなビジネススーツを着込んだ人々が数人話し合っていたり、更によくよく見てみるとテレビクルーがいた。

そういえば、迷った序でに裏口から入って来た時、大きなバンが停まっていたのを見たのに気付く。

そして暫くすると、本当にそのテレビクルーは、生放送の撮影を開始したのだ!

ワタシは期せずして、初めてローカルテレビの生放送にご出演と相成った。祝。


皆さん、それではこちらがそのボランティアの皆さんです!と言ったら、カメラに向かって笑顔で手を振って下さいね。

ワタシたちは言われたようにテレビに向かって手を振り、画面に入らないからこちらに寄って作業をして下さいなどと言われるままに、リポーターの後ろで込み合いながらせっせと作業に励んだ。

この日の早朝数時間の間に、約2000着のコートを整理したそうだ。

そしてその間、度々生中継の機会があって、ワタシたち数名の初心者ボランティアは途中オリエンテーションを中断してコート整理の作業に加わったりして、少し慌しい数時間であった。

一頻り撮影を終えて、テレビクルーが帰って行く頃、ワタシたちの活動も終了した。

今回はテレビが来るので臨時に早朝から人を呼んだけれど、いつもは九時から五時の間にコート整理の作業をしているのだそうだ。これは一月初旬まで続くので、それまでに都合が合えばいつでも来て作業に参加して行って構わないとの事だった。

しかし生放送というのは、先に言ってくれないとビデオの予約録画も出来やしないから、自分で自分がテレビに出ているところが見られないのが、誠に残念。


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