せらび
c'est la vie
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みぃ


2004年11月04日(木) 景気付けに久しぶりに真剣なヨガレッスンに行ったら筋肉痛が酷い。

斯くして、漸く秘密の液体其の二に話を移す。

そういうワケで、現在のワタシの住処には、合成洗剤の類のものは一切置いていない。

しかし残念なのは、恐らく多くの石鹸愛好家の女性たちが気に病むように、化粧品に於いて人畜無害な製品が少ないことである。生活一般に関しては、割合簡単に石油化学合成製品から足を洗えるものだが、ことコスメティックの類になると、これがなかなか手に入らない。

気をつけないといけないのは、オーガニック屋だからといって、置いてあるものが全て無害なものばかりとは限らないということだ。やっと少しずつ害の少ない化粧品も出始めたが、以前は有名メーカーの商品に押されて中々見当たらなかった。

ワタシはちょっとした「こだわり」があって、こうした常用品に関しては出来るだけ身近なところで手軽に入手出来るのがいいと思う。だから、わざわざオーダーしなければならないようなものは使わないことにしている。高級品で肌を慣れさせてしまうのも良くないと、自分を律する狙いもある。

恐らくワタシのような生活をする人間は、アロマセラピーの辞典やレシピブック等に加えて、化学辞典のようなものを身近に置くのがいいのかも知れないと思う。

兎に角、そういうワケでワタシは、自家製化粧水を作る事にした。人により色々と方法はあろうけれど、ワタシのよく作るやつは非常に簡単で、ハーブを手頃な酒に漬けたら燗を付けてアルコール分を飛ばしたのである。ハーブはローズマリーをよく使う。これは出来れば生の方が良いだろうが、家には乾燥ローズマリーが随分余っているので、これを使う。予算に余裕があれば、薔薇の花や檸檬の皮を乾かしたの等も加えて、ハンガリーの女王様宜しく若返るというのも良いかも知れない。

酒は手頃な日本酒が入手出来れば、それを使うが良いに越した事は無い。生憎ワタシにはそれが出来ないので、代わりにウォッカを使う。

実は、以前住んでいた家で同居人が何かと煩わしかった所為か、飲酒量が増えてしまってそれこそキッチンドリンカー並みになってしまった事がある。中瓶では直に無くなってしまうので、特大瓶を購入したのだが、その家から移ったら直にそういう心配は無くなったので、特大瓶のウォッカがそのまま暫く鎮座していた。それで化粧水作りを思い立ったという、今では笑い話の裏事情もある。

(この男が又、早く心理治療に行けと言うのに中々行かないで周囲に迷惑を掛けてばかりいるのだが、こいつが遣らかした事等ついては後日に詳しく書こうと思う。)

面倒が嫌いなワタシのやることなので、作り方は至って簡単。乾燥ローズマリーを適当にウォッカにぶち込んで、二三日放置する。酒に色が少し付いたら、ローズマリーを漉して、酒を瓶に注ぎ込む。この時、予め布袋などにローズマリーを入れてから漬ければ、これを引き上げるだけで手間が省ける。そうして出来た酒を湯煎で「燗」を付ける。ふわふわとした酒の香りがしなくなるまで気長にやって、そうしたら冷まして出来上がり。最も、面の皮の厚さに自信の在る人は、燗に付けるなどと柔な事を言わずに、そのままでやって頂いてもよいだろうが。

ローズマリーは血液循環や新陳代謝を良くしたり、収斂、坑酸化作用(つまり若返り作用)もあるらしい。これを煮て洗髪後のリンスに使うと、髪がつやつやになるし、血行が良くなるから抜け毛防止にも良いという。

日本酒は肌をつるつるにするし美白、保湿、肌荒れ予防などの効果もあるというから猶良いのだが、アルコール全般には、肌に残った汚れを取り除くのに良いし、また天然の防腐剤の役目も果たすので、大変便利である。

ところでこの間(と言っても随分前だが)日本へ帰った折に、どうやら日本ではとっくの昔に流行ったらしい、「お手製化粧水の素」を購入してきた。それはグリセリンと尿素が適量、既に袋に入ったものである。これらを混ぜて水で割ったものを、更に十倍とか二十倍に薄めて使うという。

それを遅ればせながらやってみた訳だが、しかしどうだろう。気の所為か、ワタシはこの化粧水の効果を余り感じられないでいる。却って肌が部分的に乾燥してきたような気もしている位である。しかしまだ沢山あるから、今度はこれを全身に付けてみようかと思う。顔の皮膚は身体全身と少し性質が違うから、顔で合わなくても身体で合う場合やその逆もまた在る。それが駄目なら、今度は洗髪後にリンスとして使ってみようか。

何しろ高い輸送費が掛かっているから、どうにかして無駄にせずに置きたいものである。


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