南盤月記
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ウコンを食べ過ぎて、肝硬変になって亡くなった人がいるらしい。 心配だ。自分の平日の昼飯はほぼ毎日カレーなのだ。
年間200食はいくと思う。 一時はイチローのヒットと張りあおうと思ったくらいだ。 (カレーで国民栄誉賞はもらえまいとは思うし、くれるという話になっても辞退するが) とにかく自分はまいにちまいにちカレーを食っている。
と云って、カレーも毎日食わにゃならんほどには好きではないのだが。 まぁ、ほかに食うものがないので仕方なく食っている。 職場の食堂のメシはカレー以外、みんなどうしようもなく塩っぱいのだ。 ウドンもラーメンも炒飯もみんな塩っぱい。 定食だけは塩っぱくはないのだが、妙に量が多い。 アメリカ人の昼飯みてえだ。 仕方がないのでカレーを食う。 外に出かけたりするという選択肢はナシ。面倒だ。
この調子で行けば、あと30年生きるとして1万回は昼飯を食う計算だが、 うち5千回強はカレーということになる。 凄い。まったくのカレー人生だ。
しかもこのことを知ってるのは、自分以外は食堂のオバちゃんだけだ。 そのオバちゃんも次々と代替わりして辞めていく。 つまり自分の『カレー5000食』は誰も知らない秘密の記録ということになる。
もし肝硬変で倒れるときがきたら、病室で妻に打ち明けようと思う。
「いままで黙ってたけど、僕はきみと結婚してからずっと毎日、昼はカレーだけを食べ続けてきたんだ」
妻は…泣くだろうか?
野中
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