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■ 幻燈会 幸せの王子(1)
今日からクリスマスの晩まで、影絵をお見せしていきたいと思います。 むかし高校生たちにクリスマスのお話をするときに作ったものです。
「幸せの王子」 オスカー・ワイルド作
(絵と文は「人形劇及影絵劇台本集」上田次郎作を元にしています。)
ある町の広場に、幸せの王子の像が立っていました。
からだ全体に金箔がはられていて、 目には青いサファイヤ、 刀のつかには赤いルビーがはめこまれていました。
お日様の光を受けてキラキラ輝く王子の姿は 町中の人の自慢の種でした。
ある晩のこと、 一羽のつばめが王子の足元に舞い降りました。 このつばめは暖かい南の国へ行こうと一晩中飛び続け、 暗くなったので休もうとしたのです。
「金のベッドなんてすてきだな。」
そう言いながら、翼の下へ頭を入れようとすると、 冷たい水がポトリと落ちてきました。
「あれぇ?雨かな・・・。星が光っているのにどうしたんだろう。」
ふと見ると、王子の目から涙がぽとりぽとりと落ちています。
2004年12月16日(木)
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