Rei's column
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2004年06月21日(月) 何故だかずっと・・

ある一点に自分の意識が回帰することがよくあります。

自分が、一番純粋に誰かを好きでいられた瞬間。
遠い昔のことなのにきのうのことのように目に浮かびます。

失ったその当時も自分が溶けて蒸発していくような
あまりにも透明な絶望感や悲しみに苦しみましたが

10年近くたった今、何故だか無性にあのころの事が胸に響きます。
・・きっと私だけでなく、誰にでもそういうことってあるんでしょうね。

・・忘れていたはずのことを思い出してからというもの
何故だかずっと・・胸がかすかに痛み続けています。

上手に愛するすべを知らなくて失ってしまったもの。

・・今なら誰かを上手に愛することが出来るのでしょうか?


怜さん、ひとりは嘘でしょ?ってたまに言われるのですが
私はここしばらくずっと独りでいます。
その時間の中でずっと自分の弱さや欺瞞について
のんびりと向き合っていました。

自分の寂しさや弱さを忘れたいがために
誰かと過ごしてきた時間が長すぎて
こうして、気長に自分と向き合うことをして来なかったなあ・・なんて
思っていたりします。

気がつけば結局、私はあの時の悲しさから逃れようとして
いろんなものを置き去りにして目をそむけてきたような・・

街中にいながらちょっぴり仙人の修行みたいな感じもありで
そういうことのひとつひとつを
きれいに理解して箱に収めている今日このごろです。


SMをはじめていろんな事に気がつきました。
人の気持ち、信頼、愛情、優しさ・・
孤独やエゴ、欲求、性やSEX・・

自分が満たされる為にではなく
本当に相手を思いやり、守り愛するには
強い自分の意志と力と・・
自分を律する気持ちや忍耐が必要なんだと気がつきました。

自分の欲求や寂しさを何の疑問もなく相手にぶつけていられた
ああ子供だったんだなあ・・と。


あなたを失くしたからこそ今の私がこうしてここにいる。

だから悲しむ必要はないのだと
思うたびに心が微かにきしんだような音をたてます。

誰でもきっと。。


Rei


怜 |MAILHomePage

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