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■ コンサート
同僚の先生にもらったんだといって 祐ちゃんは私にコンサートのチケットを手渡す。
華、こういうの好きだと思ったから クラシックなんてまったく興味のない祐ちゃんの 不器用で率直な優しさが嬉しい。
少しだけ窮屈な座席に並んで腰掛け 開演時間までの間、冗談を言い合ってくつくつと笑う。 家とは少しだけ違う距離で、格好で、お化粧で 私は何もかもがわくわくしてたまらない。
ブザーが鳴り、だんだんと照明がおちていく中で もう一度祐ちゃんの横顔をちらりと見たときに 私の胸に、夫婦になったんだという実感が押し寄せる。
2006年07月17日(月)
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