あたたかなおうち



 おでん

コンビニに行くと、たいていおでんを買う。


祐ちゃんを好きになって3度目の冬を迎える。
最初の冬、まだ祐ちゃんがただの先輩だった頃、
一緒におでんを食べたことがあった。


いつまでもこの時間が続けばいいと思った。
この人の近くにいたいと思った。

私は思わず不思議なことを口走ってしまう。
来年も一緒におでん食べてください
あたたかな湯気が鼻を赤くする。
私はいよいよ恥ずかしくなる。



祐ちゃんは少し驚いて、
楽しそうにふわりと笑って
うん、食べよう
と言ってくれた。
やさしい人だと思った。


今年もまた、おでんの季節。




2004年12月01日(水)
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