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■ F1、スーパーアグリは自前シャシーか?
2005年11月22日(火)
来シーズンからF1に新規参入することとなったホンダ系チーム「スーパー・アグリ・フォーミュラワン」ですが、とりあえず来季のエントリーは無事に済ませたものの、レギュレーションでは「シャシーは自前で製作したものを使用し、他チームのマシンの流用は認められない」と定められているため、当初予定されていたBAR・ホンダ(来季オールホンダ)と同じシャシーを使用することができません。そこで現在FIAと他の10チームによって、「他のチームからシャシーの知的所有権を買い、それを元にシャシーを製作する」という裏技が協議されてきました。
しかし、チーム数を増やしたいFIA側はこの「知的所有権の売買」という案を容認しているものの、10チームのうちいくつかのチームが難色を示しているため、まだ確定はしていませんが、この案は認められない可能性が非常に高いと言った状況です。 もしこの「知的所有権の売買」が認められないとなると、スーパー・アグリはBAR・ホンダからのマシン転用もできなくなるため、自分たちでオリジナルのシャシーを用意しなくてはならないということになり、今からマシン開発をしては来シーズンの開幕戦に間に合うはずもなく、現実的にスーパー・アグリの来季参戦は不可能ということになってしまいます。
ところが!何とスーパー・アグリのチーム代表である鈴木亜久里氏は、自身が率いるARTAのイベントに出席し、来季使用シャシーについて、こういったケースも見越していたのか「すでに自前で開発している」ことを明らかにしたのです!
これは、先に合流が発表された旧アロウズのチーフ・テクニカル・オフィサー、マーク・プレストンらが独自のデザインを進めているものを指すと思われますが、彼はアロウズではR&Dの責任者、その後マクラーレン・チームでもデザイナーとして働いた経験を持っており、さらに当時のテクニカル・グループも現在亜久里チームに加入しているとみられおり、基本的に旧アロウズ・チームで成功した3年前のアロウズシャシー「A23」がベースになるのではと言われています。 とりあえずこれで、スーパー・アグリのマシンが来シーズンの開幕戦で無事グリッドに並ぶことは、ほぼ間違いないと言えるでしょう。
……しかし、アロウズ「A23」は、現マクラーレンのマイク・コフラン氏がアロウズのテクニカル・ディレクター当時に開発したシャシーで、2002年シーズンにハインツ・ハラルド・フレンツェンによってスペインとモナコの両グランプリで6位入賞を果たした秀作ではあるものの、来シーズンこれを使うとなれば4年落ちのシャシーですよ。ホンダ技術陣の支援も見込まれますが、相当の苦戦は必至と言わざるを得ませんね。
まずはデビューシーズンということで、来シーズンは何とか踏ん張って次の年に繋げて欲しいものですね。そして佐藤琢磨が来シーズンこのマシンに乗ることがほぼ確定的ですが、琢磨も来シーズンは、さらに厳しいレースを強いられそうですな。割り切って来シーズンは1年辛抱して……いやいや、できれば戦闘力が低いマシンでも、何とか良い結果を出して欲しいものです。
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