Mako Hakkinenn's Voice
by Mako Hakkinenn



 やってくれたぜ!スーパーアグリ!
2005年11月01日(火)

 F1界でかねてから噂されていた、来シーズンからF1に新規参戦するという、ホンダエンジンを搭載し、佐藤琢磨にオファーを出している、いわゆる「11番目のチーム」に関する発表が、遂に今日なされました!

 今日の午後3時から、元F1ドライバーの鈴木亜久里が東京・青山一丁目のホンダ本社で記者会見を実施し、来シーズンからコンストラクターとしてF1に挑戦することを正式発表しました。新チームは「SUPER AGURI FORMULA 1」と命名され、鈴木亜久里が代表に就き、総勢100名のスタッフで構成される模様です。チームのエントリー国は日本(東京)におかれ、ファクトリーはイギリス・リーフィールドにある旧・アロウズの施設を活用することになるようです。ただし、噂されていた施設のオーナー、ジョン・メナード氏が関わることはなく、完全に施設を売却したとのことでした。

 またマシン名称は「AGURI」に決まっており、パワフルなホンダV8を搭載します。現在はマシン開発を急いでおり、正式なチーム発表は来年1月末〜2月になる予定です。なお、タイヤは現段階では「未定」としており、これからブリヂストンと供給交渉を開始することになるようです。さらにドライバーに関しても現段階ではすべて未定。ただし、鈴木亜久里代表はドライバー選定について「もちろん佐藤琢磨君とも交渉をしているし、ほかのドライバーとも話し合いをしている」とコメントし、琢磨起用に積極的であることを明らかにしています。

■チーム名称:SUPER AGURI Formula 1
■エンジン:ホンダ(V8)
■エントリー国:日本・東京
■ファクトリー:イギリス・リーフィールド(旧アロウズ施設)
■ドライバー:未定(佐藤琢磨と交渉中)

 さてさて、やってくれましたね亜久里さん!今シーズンの第17戦中国グランプリ直前にその存在が明らかになってから、詳細はこれまでまったく謎のベールに包まれており、またマシン開発が来シーズンの開幕までに間に合わないのではないかとも言われていた「11番目のチーム」、やはりかねてからの噂通り、亜久里さんが来ましたか!これで佐藤琢磨の来季レギュラー続投はほぼ確定的とみられ、引き続き琢磨はホンダ戦士として戦うこととなるわけですから、もう亜久里様様ですな!

 いやいや、このニュースは単に「鈴木亜久里がF1チームを率いる」「佐藤琢磨の現役続行は安泰」という意味合い以上に、長いスパンで考えてみると、日本におけるF1にとっては、非常に大きな一歩になりまずぞ!

 だって考えてもみて下さい!鈴木亜久里が第一期ホンダ時代の本田宗一郎に次いで、日本人として2人目のF1チームの監督に就任したということですよ。それはどういうことかというと、チームが今後長期的にF1に参戦し続け、鈴木亜久里自身も監督の座に留まっていれば、鈴木亜久里はマクラーレンのロン・デニス、フェラーリのジャン・トッド、ウィリアムズのフランク・ウィリアムズ、あるいはルノーのフラビオ・ブリアトーレといった名物チーム監督らと並んで、「F1グランプリの新しい顔」となるわけですからねえ!
 しかもチーム名は「スーパーアグリ」!自分で命名して恥ずかしくはないのだろうかと思ったりもしますが、いずれにせよF1の歴史に、新たに「スーパーアグリ」というコンストラクター名が書き加えられると言うことなんですよね!

 鈴木亜久里率いる新チームは、一応ワークスチームというよりはプライベートチームという印象が強いですが、何と言っても世界一の自動車メーカーであるホンダの全面的サポートを受け、メインスポンサーにはIT企業の国内最大手のソフトバンクの名前が挙がっているため、近年プライベートとしてF1に参戦しては消えていったスチュワートやプロストよりは長生きするのではないかと思っています。

 さて、これまでのF1では、なかなか日本人ドライバーが良い結果を残せずに消えていきましたが、今回鈴木亜久里がチームを率いると言うことで日本人ドライバーの起用も積極的におこなっていくものとみられ、日本人ドライバーのF1の窓口は、かなり広くなったと言えるでしょう。何と言っても日本人ドライバーの活躍を願っている鈴木亜久里ですから、今後はより多くの日本人ドライバーがF1に登場してくるのではないでしょうか。

 で、気になるドライバーなんですが、現在のところ最有力の佐藤琢磨の他に、日本グランプリでジョーダンを初ドライブして好タイムを叩きだした山本左近、そして鈴木亜久里がIRLのチーム「スーパーアグリ・フェルナンデス」で起用しており、BAR・ホンダでのテストドライバー経験も持つ松浦孝亮の3人、加えて今シーズンBAR・ホンダのテストドライバーだったアンソニー・デビッドソンなどが候補に挙がっているとみられます。

 亜久里さんは「日本人2人というラインナップも考えられる」と言っていましたが、僕的にはチームも日本、エンジンも日本、タイヤも日本、監督も日本で、ドライバーまで2人とも日本人となると、あまりにも日本色が強すぎてしまうので、ドライバーラインナップは佐藤琢磨とアンソニー・デビッドソンの2人がいいのではないかと思います。
 というか、個人的に来シーズンは、アンソニー・デビッドソンもレギュラーシートに座らせてあげたいんですよねえ。デビッドソンは2年間BARのテストドライバーとしてよくやってきましたし、琢磨もテストドライバーを経てようやくBARでのレギュラーシートを手に入れたわけですからねえ。

 いずれにしても来年のF1は、非常に面白くなりそうです!



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