Mako Hakkinenn's Voice
by Mako Hakkinenn



 F1、2006年の新ルール
2005年10月26日(水)

 去るF1第18戦日本グランプリの際、各チーム代表とドライバーとが集まり、先にFIAから呈示された「ノックアウト方式」による公式予選について話し合われましたが、それが一昨日の24日、正式に承認されることとなりました。

 これは3段階のステップを踏んで最終的な予選グリッドを決めるもので、まず15分間のセッションを2回行い、それぞれタイムの遅い順に後尾から5台ずつ脱落。残った10台が20分間の最終セッションを行ってそのタイムでグリッド上位10位までを決めるというもの。

 まずすべてのクルマの出走が認められ、最初の15分間のタイムで下から5台が足切りされ、この5台は16〜20番手になり、残り15台はリセットされます。
 次の15分でさらに5台が足切りされてこれは11〜15番手になり、残り10台はリセットされます。
 最後の20分は残った10台だけでタイムアタックが行われ、そのベストタイムでグリッド1〜10番手が決まり、ここでの最速車がポールポジションになります。

 また、予選セッションから決勝レースのスタートまでクルマはパルクフェルメで保管され、この間の燃料補給とタイヤ交換は認められません。しかし予選セッション最初の40分間については燃料給油は認められ、予選最初の2つのセッションで除外されたクルマについてはレースに向けてピットレーンがオープンされるまで燃料給油が認められます。予選最後の20分間は決勝レース・スタートの燃料で行われます。
 最後の20分間のセッションに走行するクルマは、決勝レース・スタート前に、最後のセッション開始時の燃料搭載量と同量まで再給油できます。

 さらにFIAの決定事項の中には、「もし22台のクルマがイベントに参加の資格がある場合には、それぞれ15分で脱落するクルマは6台ずつとなり、24台のクルマがイベントに参加の資格がある場合にも同様に行われ、選抜した最後の20分間のセッションは12台で行われることになる」と付け加えており、暗に「11番目のチーム」「12番目のチーム」の来季からの参入をすでに容認しているかのようなことを匂わせています。

 それから、今シーズンに初めて導入された「レース中のタイヤ交換禁止」というルールは、やはりアメリカグランプリでの一件やライコネンの事故などを考慮してか、わずか1年で廃止となり、来シーズンからは再び決勝レース中のタイヤ交換はいつでも認められることとなりました。

 そして、注目されていた、僕も切に願っていた「スリックタイヤの復活」に関しては、2008年から昨日ご紹介した新エアロカーが導入されることでおのずとダウンフォースが著しく減少するため、グリップ力を補うためにスリックタイヤの復活は不可欠であるという結論に達したようで、2008年から復活する見通しです。

 それにしても、来シーズンの予選方式は、また何だか複雑なことになっていますなあ。チームやドライバー、それに放映するテレビ側も、ちゃんと把握しないと手順を間違えそうですな。一番やっかいなのは、新しい予選ルールを視聴者にわかりやすく解説しなければならないテレビ関係者でしょうね。

 ……まあ、今年よりはコンペティティブになるのではないでしょうか。



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