Mako Hakkinenn's Voice
by Mako Hakkinenn



 日本プロ野球界の憂い
2005年09月27日(火)

 アメリカメジャーリーグではイチロー、松井らが活躍し、日本でも注目を浴びる中、日本のプロ野球界は視聴率が低迷していますね。関西では阪神タイガースが優勝まっしぐらで盛り上がっているようですが、特に巨人戦は過去最悪の視聴率低下で、ナイター中継の時間延長、あるいはナイター中継そのものを放送しないケースも出てきているようですな。
 昨年オリックスブルーウェーブと近鉄バッファローズが合併し、また今年から50年ぶりの新球団として楽天イーグルスが加わり、開幕前の話題は豊富だったと思うのですが、やはり巨人の低迷が影響しているのでしょうか。

 そんな中、最近のプロ野球関係のニュースを見ていると、何かと動きがあわただしいようですね。まず巨人の堀内監督が今シーズンの成績不振の責任を取って今季限りで監督降板、代わって来季は再び原監督が就任するとか。また今年から新たに加わった楽天イーグルスは歴史的最下位チームという不名誉な記録を作ってしまい、田尾監督が辞任。代わって現シダックスの野村監督が就任するそうですね。ヤクルトスワローズは古田を来年選手兼監督で起用するという話も出ているようです。

 選手の方では、巨人の元木が戦力外通告を受けて今シーズン限りで引退を表明、桑田や清原もその危機に瀕しています。巨人では現在メジャーリーグのニューヨークヤンキースのファームにいる野茂英雄投手を迎え入れるための交渉をおこなっているという話まで出ています。果たして野茂が今更日本のプロ野球界で、しかも巨人でプレイするだろうか?

 巨人の監督ははっきり言って替えた方がいいと思います。野球に全然疎い僕にとって堀内監督は「堀内って誰?」って感じでしたからね。原監督が果たして適任なのかは僕にはわかりませんが、まあ堀内監督よりは知名度もありますし、少しは華やかになるのではないでしょうか。
 古田が現役を続けながらヤクルトスワローズの監督に就任するというのも、なかなか良いアイディアだと思います。古田はその頭脳プレーでホームベースからチームを指揮してきましたし、選手からの人望も厚いでしょうから、きっと監督になっても良い監督になるでしょう。

 ただ、楽天イーグルスの田尾監督を降板させてしまったのは、どうなんでしょうかねえ。田尾監督は13年ぶりに新人監督としてグラウンド復帰したのですが、選手との距離の置き方に苦労し、「一線画した方がいいだろう」と、選手と食事をともにするのもためらっていたそうです。それがシーズン終盤、ベテラン選手と初めて2人で食事をし、「初めて打撃が分かったような気がする」の言葉を聞いて安心したそうです。遠慮することはない、互いに懐に飛び込めばいい。指導者の「コツ」をつかんだころ、解任が決まってしまいました。

 果たして1年で監督としての手腕を評価していいのでしょうか。楽天は寄せ集めのチームで、監督も未経験者。ゼロからプラスの方向へ向かっていくチームですし、新球団として1年目なのですから、成績不振で終わっても構わないと思うんですけどね。それに、田尾監督もなんとかして東北の色に染まろうとしていましたし、ナインも積極的にファンサービスをしました。成績も大切だと思いますが、今のプロ野球に一番大切なことを実践してくれたような気がします。

 球界に新風を吹き込んだ楽天は来シーズン、成長過程の指揮官とともに歩むより、野村監督という大ベテラン監督に育ててもらう道を選び直しました。球団首脳は「少しでも早く常勝軍団になりたい」と言います。敵地のファンにも支持された田尾監督との別れは、野望実現を急ぐ球団の、2年目以降の決意表明と言っても過言ではないでしょう。



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