Mako Hakkinenn's Voice
by Mako Hakkinenn



 佐藤琢磨は終わった
2005年09月12日(月)

 昨日はF1第16戦ベルギーグランプリが行われましたが、その決勝レース中に起きた佐藤琢磨(BAR・ホンダ)とミハエル・シューマッハ(フェラーリ)の接触事故について、様々なサイトで物議を醸しだしているようですね。
 特にミハエル・シューマッハファンのサイトでは、元々佐藤琢磨はうっとおしい存在だったようですが、今回の一件でもうケチョンケチョンに非難を浴びていました。僕が唯一死ぬほどキライなミハエル命のイタイ子ちゃんも、ここぞとばかりに「琢磨には早くF1からいなくなって欲しいです!(`〜´)」と息巻いておられましたぞ。
 一方、佐藤琢磨ファンのサイトでは、非常に重い空気が立ちこめていましたが、大方は佐藤琢磨の否を受け入れている様子で、その上で「とにかく信じて応援するしかない」というスタンスを守っているようです。

 さてと、ではもう一度、シューマッハと琢磨の事故を振り返ってみましょうか。

 まず、事の発端は11周目に起きたルノーのジャン・カルロ・フィジケラのオー・ルージュでの単独クラッシュでした。この事故によりセーフティーカーが導入され、すでにピット作業を終えたマシンを除く16台のマシンが一斉にピットへ入ってきてタイヤ交換と給油を済ませました。もちろんシューマッハも琢磨もピットインしてタイヤを交換しました。
 セーフティカーは13周でピットに戻り、レースは14周目にリスタート。ところが、このリスタート直後のラ・ソースの進入で、11番手の琢磨が10番手のシューマッハに追突。シューマッハのマシンはこのアクシデントでマシン後部のサスペンションを損傷しスピン。佐藤はスピンしたシューマッハに進路を塞がれる形となり、再び接触。2台はコース上にストップし、その場でリタイアを余儀なくされてしまいました。

 では、両者の言い分です。

■ミハエル・シューマッハ
「僕は何も見えなくて、ただマシンのリアに衝撃を感じたんだ。複雑なコンディションが僕たちの助けになると期待していたのに、こんな風にレースを終えるなんて馬鹿げているよ。彼から切腹のような経験を何度か受けているが、今回の件もその一つだろう。このことは彼に対して、過去にも話をしてきたが、どうしたら治るのかはわからないよ。」

■佐藤琢磨
「リスタート後、ミハエルと僕はジョーダンのマシンをオーバーテイクしようとしていたんだ。ミハエルは僕の前に、左手にはジョーダン、そして右手はピットウォールが目前に迫っていた。したがって、ボックス状態になり、逃げることが出来ない状況だったんだ。ターン1では、彼にチャレンジしようとしたんだけど、そこで彼があまりにもブレーキを早くしてきたように見えたよ。それに反応してブレーキをかけたけど、フロントをロックさせてしまい、彼のマシン後部と接触してしまったんだ。」

 今回の事故に限って言えば、僕の結論として、完全に佐藤琢磨に否があったと思います。琢磨はコメントで「左手にはジョーダン、そして右手はピットウォール」と語っていますが、映像を見る限り、琢磨の後ろは開いていたことになります。つまり、シューマッハが減速した際、右か左へ避けて追突を回避するのは不可能だったとしても、事前に少しシューマッハとの間隔を開けることは可能だったと言うことです。

 さらに、「彼があまりにもブレーキを早くしてきた」とコメントしていますが、リスタートしたばかりでタイヤもブレーキもまだ暖まっていない状態、しかも路面は相変わらずウエットコンディション。こんな状態ではラ・ソースの進入でブレーキングを早めにするというのは十分考えられることであると言えます。従って琢磨は、ラ・ソースでシューマッハに仕掛けようとして接近しすぎたのが一番の原因であると言えるでしょう。つまり、このコースでは他にも仕掛けるチャンスはあったわけですから、何もあのような状況で、しかもよりによってあんな場所で仕掛けようと思わなければ、今回の事故は防げたでしょう。今回の事故は、琢磨の判断ミスが招いた事故ですね。

 いずれにしても、今回のレースで琢磨はミスによるリタイヤ、そしてチームメイトのジェンソン・バトンは3位表彰台に登っていますから、チームが琢磨を放出するための材料は、すべて揃ったと言うことになりますね。残念ですが、琢磨の来シーズンのレギュラーシート獲得は、もはや絶望的ですな。

 ところで、今回の件に限って言えばシューマッハにはまったく否はないですが、彼がコメントで言っていた「彼(琢磨)から切腹のような経験を何度か受けている」というのは、どれを指しているんでしょうかねえ?2003年鈴鹿グランプリでシューマッハと接触したこと?それとも、昨年のヨーロッパグランプリでバリチェロと接触したこと?……はて、どちらも琢磨には否はなかったと思うのですが?

 まあ、シューマッハは今年結果が残せなくていらついているようなので、今回の一件でプンスカしているのも無理はないですが、僕に言わせれば、何だかんだ言って「どっちもどっちじゃん」と言った感じですね。シューマッハの方がこれまで、琢磨よりはるかに多く「切腹」してきていますからねえ……他車を巻き込んで……。そうやって勝利を掴んできた男ですから。今年だって、開幕戦ではニック・ハイドフェルドに、この前のトルコではマーク・ウェバーにぶつかって自滅していますよね。もちろん故意ではないでしょうけど、明らかにシューマッハの強引な幅寄せでしたよね。
 シューマッハも散々いろんな人にぶつけてきたんですから、たまには誰かにぶつけられても、別にいいんじゃないでしょうか。個人的にはそう思います。

 ただ、これだけははっきり言えるでしょう。

 「ミハエル・シューマッハなら、どんなに他車にぶつけても罰則なし」

 あ、そうそう、もう一つ大事なことを忘れるところでした。今回のベルギーでの一件で、FIAは佐藤琢磨に対して次戦ブラジルグランプリでの10グリッド降格というペナルティを科しましたが、これはただ単にFIAお得意の「ジャパンいじめ」ですな。シュー様大好きのFIAが、あまりにもシュー様がご立腹なのを見て、相手は日本人の佐藤琢磨だし、厳しい罰を与えてやれ〜!といったところでしょう。

 だってねえ、相手が誰だろうが、ただ止まりきれなくて追突しただけですよ?同じく今回モントーヤと接触したピッツォニアは罰金だけで済んでいるんですよ?他にも同じようなケースは腐るほどありましたが、そのほとんどはお咎めなしですよ?何で琢磨だけ10グリッド降格やねんッ!なんちゅう強引なペナルティ!この決定が何よりも驚きでしたね!


 バッカじゃねえのFIA……。


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