Mako Hakkinenn's Voice
by Mako Hakkinenn



 F1イタリアグランプリ決勝
2005年09月04日(日)

 今日はF1第15戦イタリアグランプリの決勝が行われましたね。昨日の予選ではルノーのフェルナンド・アロンソと厳しいタイトル争いを演じているマクラーレン・メルセデスのキミ・ライコネンがトップタイムをマークしましたが、ライコネンはその時点ですでにエンジンを交換しているため10グリッド降格が決定、今日の決勝では11番グリッドからのスタート。
 一方ライコネンと同じマシンに乗るファン・パブロ・モントーヤが2番手タイムをマークしたので、決勝ではポールポジションからのスタートとなります。以下2番手スタートがポイントリーダーのアロンソ、そして3番手スタートはBAR・ホンダのジェンソン・バトン、さらに4番手スタートはバトンの僚友佐藤琢磨。

 さて、イタリアと言えばフェラーリの本拠地。観客も熱狂的なフェラーリファンが多いこのグランプリで、フェラーリの2台はミハエル・シューマッハが6番手スタート、ルーベンス・バリチェロが7番手スタートと今回も中盤からのスタート。前にはマクラーレン、ルノー、BARが並んでいるので、地元での表彰台も非常に厳しい状況ですねえ。

 そして決勝、ポールポジションからスタートしたモントーヤがマクラーレンのマシンの速さを活かしてトップをキープし、終盤タイヤにトラブルが発生しますが、2位アロンソを最後まで抑えきり今季2勝目を挙げました。2位はランキング首位のアロンソ、3位には同じくルノーのフィジケラが入り、タイトル争いを演じるライコネンは、何とか11番手から4位まで順位を上げてフィニッシュしました。

 一方2列目からのスタートとなったBARの2台は、レース序盤こそバトン3位、琢磨4位をキープしていましたが、何と琢磨の1回目のピットインで燃料が入らないというトラブルが発生し、翌周再び緊急ピットイン。これで琢磨は大きく順位を落とし、この時点でポイント獲得は絶望的となってしまいました。バトンも最初のピットインの後ペースが上がらず、結局BARの2台はバトンが辛くも8位入賞、佐藤琢磨は何と16位でレースを終えてしまいました。
 チーム監督のニック・フライは「琢磨が来年もシートを確保したいなら、結果を残すことだ」と言っていましたが、結果を残したくてもチームがミスしては、結果どころじゃないですよね。これで琢磨がチームにアピールする機会がまたひとつ失われてしまいました。昨年はここで4位入賞を果たしているというのに。

 そして地元イタリアファンが注目するフェラーリ!何とバリチェロは12位、ミハエル・シューマッハですら10位と表彰台はおろかポイント獲得もままならず、ファンの前でふがいない結果に終わってしまうこととなりました。
 今回のレースでは、グリッドで前にいたバトンと佐藤のBARが脱落したにもかかわらずグリッドよりも低い順位に終わってしまったフェラーリ、ここまで低迷してしまうと、痛々しいですな。マクラーレンとルノーの4台はともかくとして、トヨタの2台、そしてウィリアムズからハイドフェルドの代役として出場したピッツォニア、さらにBARのバトンを挟んでザウバーのフェリペ・マッサにも勝てなかったというのが、フェラーリの今年の不調振りを象徴していますね。

 今回のレースでポイントリーダーのアロンソとライッコネンのポイント差は3ポイント拡がり27。ヨーロッパラウンド最終戦となる次戦ベルギーグランプリでアロンソがライッコネンに4ポイント差をつけてフィニッシュすれば、残り3戦の結果を待たずして、ドライバーズ・タイトル獲得が決まります。
 また、ミハエル・シューマッハはアロンソとのポイント差が48なり、残り4戦の結果を待たずして、6年連続のドライバーズ・タイトル獲得の可能性は消滅してしまいました。

 まあ、昨年までのようにシューマッハが圧倒的な強さを誇ったまま、誰にも負けずに引退するといういわゆる「勝ち逃げ」よりは、シューマッハが現役のうちに誰かがシューマッハを打ち負かし、若い世代が旧世代のシューマッハに引導を渡すというのが理想の展開だと僕は思っているので、フェラーリが昨年までの強さを失ってしまったのは、考えようによってはいいことかもしれませんな。

 ……また来年復活されたら嫌だけど……。



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