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■ ハリウッド的な夢を見る(後編)
2005年09月02日(金)
(前回のあらすじ) 小さな村を襲うゾンビの集団。Makoは村人とともに逃げまとい、その途中でユアン・マグレガーとダコタ・ファニングに出会う。 3人はとある学校の校舎で再びゾンビの大群に襲われるが、エド・ハリス率いる軍隊がゾンビの大群を一掃する。しかし、その混乱でユアン・マグレガーとダコタ・ファニングの2人とはぐれてしまったMako。その後Makoは学校の校舎で用務員ティム・ロビンスと出会い、彼の部屋で疲れ果て、眠り込んでしまった……。
…………なんだこのあらすじ…………。
■第2章「再会、そして旅立ち」
ティム・ロビンスの用務員室で再び目覚めると、外は明るかった。どれぐらいの時間ここで眠っていたのかは不明。僕が部屋を出ると、校舎の中はシーンと静まりかえっていて、ティム・ロビンスの姿も見あたらなかった。
外はとても静かだった。あのゾンビの大群はどこかへ行ってしまったのか、あるいはエド・ハリスの軍隊によってすべて倒されてしまったのだろうか。そんなことを考えながら僕は1人ふらふらと歩き、ダコタ・ファニングと出会った小高い丘へと戻ってきた。そこには何人かの人々がいて、座り込んだり寝込んだりしている者、または誰かを捜しているような人など様々だった。
僕はそこで、大きな声でダコタ・ファニングとユアン・マグレガーの名を呼んだ。すると、どこからともなくダコタ・ファニングの返事が返ってきた。声のする方に振り向くと、ダコタ・ファニングは中年のインド人らしき夫婦に連れられていた。おそらくダコタ・ファニングは独りでさまよっているところを、この夫婦に保護されたのだろう。そしてよく見るとその中年夫婦の夫の方は、あのインド人映画監督ナイト・シャラマンだった!
(ナイト・シャラマンというと、最近観た映画は「ヴィレッジ」か……。)
ダコタ・ファニングが独りぼっちではなくなり、僕だけが独りぼっちになってしまったという事実を知って、僕はとてつもない寂しさに襲われ途方に暮れてしまう。しかしダコタ・ファニングは僕と再会したことを喜び、嬉しそうに僕に駆け寄ってきた。
ここで僕は、夢から覚めてから改めて夢を思い返した時に、自分でも驚いてしまったほどの、意外な行動に出たのだった。
僕はダコタ・ファニングを保護したナイト・シャラマン夫妻に「この子と2人切りで話がしたい」と告げた。ナイト・シャラマンは少々渋った様子だったが、奥さんが説得してくれてナイト・シャラマンを納得させてくれたので、僕はダコタ・ファニングを丘のてっぺんにある、古い石造りの遺跡のような所へ連れて行った。そこには他にも数人の人がいて、世間話などをしてくつろいでいた。
僕は片膝をついてダコタ・ファニングの顔を見上げると、今思い返してみても驚くような、とんでもないことを口にした。 「僕の養子になって、僕と一緒に暮らさないか?」僕の言葉に、ダコタ・ファニングは一瞬困惑した表情を見せたが、すぐにニコッと笑って、何も言わずこくりとうなずいた。
その後僕はダコタ・ファニングとともにナイト・シャラマン夫妻の所に戻ると、ナイト・シャラマンに自分がダコタ・ファニングを引き取ると話した。 すると、ナイト・シャラマンは初めは非常に残念そうな様子だったのが、そのうち表情が見る見る恐ろしい表情に変化し、「その娘は私のものだ!お前なんかに渡すものか!」と叫んで突然僕に襲いかかってきたのだった!
(人間が突然凶暴化して襲いかかってくる様は、まさに「28日後…」だな。)
驚いた僕は必死に抵抗するも相手の力が強く、僕は倒されてしまった。凶暴化したナイト・シャラマンは僕の上に覆い被さり、牙の生えた口を大きく開けて僕に噛みつこうとした。僕が噛みつかれまいと無我夢中でもがいていると、奥さんとダコタ・ファニングが「やめて!やめて!」と叫びながら、2人がかりで凶暴化したナイト・シャラマンを僕から引き離してくれた。 凶暴化したナイト・シャラマンはなおも恐ろしい表情で唸りながら僕を威嚇するが、奥さんが泣きながら彼の身体を押さえ、必死に制していた。僕はそのまま立ち上がると、恐怖に震えているダコタ・ファニングの手を引いて急いでその場から立ち去った。
ダコタ・ファニングとともに丘を降りた僕は、ふと立ち止まって、ダコタ・ファニングにユアン・マグレガーはどうしたのかと尋ねた。しかし、ダコタ・ファニングもユアン・マグレガーとはぐれてしまい、彼の行方はわからないと言うことだった。僕はそれを聞き、ため息をついて「ユアン・マグレガーも一緒に来てくれると、非常に心強いんだけどなあ……」とつぶやいた。
その後しばらく2人で草原に伸びる一本道を歩いていくと、木々が生い茂った小さな林に行き着いた。僕は道にダコタ・ファニングを残して1人で林の中に分け入った。その林の中には、僕が自分で隠しておいたS2000が停まっていたのだった。
■エピローグ
ケルト民話に出てきそうな広大な草原に伸びる一筋の道。その道をさっそうと走り続ける、僕とダコタ・ファニングを乗せたシルバーのS2000。 ふと僕がバックミラーを見上げると、後方から1台の黒いアメリカンバイクが近づいてくるのが見えた。僕がアクセルを緩めてスピードを落とすと、バイクは見る見る近づき、追いついたバイクは僕らの乗るS2000の横に並んだ。何とそのバイクには、ノーヘルのユアン・マグレガーが乗っていたのだ。彼は金髪の髪をなびかせながら、白い歯を見せてニカッと笑った。
バイクとS2000は併走したまま、どこまでも伸びる長い一本道を走っていく。
(誰もいない美しい風景を車で走る様も、まさに「28日後…」そのもの。)
(完)
……とまあ、こんな夢でした。
いや〜、僕はロリコンの気はないんですが、何でダコタ・ファニングを「恋人」ではなく「養子」にしようとしたんでしょうかねえ。まあ恋人にするには若すぎるのでさすがに恋愛感情は起こりそうにないと思いますが、きっと自分だけが独りぼっちになって寂しくなってしまったというのもありますが、ダコタ・ファニングのような可愛い1人娘が欲しいという「親」のような心境なのでしょうか。確かにダコタ・ファニングは「ハイド・アンド・シーク」でも「宇宙戦争」でも、男親なら自分の命をかけてでも守りたいような、自慢の娘と言える役を演じていましたからねえ。 そしてユアン・マグレガーに関しては、彼のような、というかおそらくは彼が演じている「スターウォーズ」のオビワン・ケノービのような、頼りがいのある兄貴的存在が欲しいという心境なのでしょうかね。こっちの方は何となく今思い返しても理解できます。ちなみに先月のテレビ番組ガイドの表紙はユアン・マグレガーでした。
あと、僕が見る夢というのは通常、何の脈絡のない断片的なシーンの羅列でしかないのですが、ここまで連続性のある夢は非常に珍しいですね。目が覚めたときには朝でしたから、おそらくこの夢を見ていたのも目覚める前のほんの少しの時間だったと思うのですが、普段なら断片的な夢でも、今回の夢はとても長い一つの断片だったのかもしれません。いずれにせよとても鮮明で非常に印象的な夢でした。
ちなみに、僕が見る夢はすべてフルカラーです。
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