Mako Hakkinenn's Voice
by Mako Hakkinenn



 アメリカグランプリに関する僕の考え
2005年06月21日(火)

 Barではアメリカグランプリ後、様々な意見交換が成されていますが、僕の考えを、わかりやすく箇条書きにしてみました。といってもこれもBarに書き込んだものですが、一応残しておくという意味でVoiceにも書き込んでおきましょう。(え?手抜きじゃないかって?)ちなみにBarに書き込んだものから、いくつか項目を追加しています。


●ミシュランが安全なタイヤを用意できなかったのはミシュランの失態である。
 →同意できる。ブリヂストンは用意できたのに、ミシュランはできなかった。

●ミシュランはミシュランチームに、安全上の理由からレース不参加を訴えた。
 →同意できる。安全が確保できない以上、レースに出場するべきではない。

●ミシュランはFIAに最終コーナーにシケインを設けるよう訴えた。
 →同意できない。現実的ではないし、ブリヂストンに対して不公平となる。
  また、いくらなんでもそれはミシュランの身勝手な訴えだと思う。
  ただしこの訴えは却下されたので、問題にする必要はなし。

●ミシュランはFIAにフランスから新たにタイヤを空輸させてくれと訴えた。
 →同意できない。ルールに反しているし、ブリヂストンに対して不公平。
  ただしこの訴えも却下されたので、問題にする必要はなし。

●FIAはミシュランチームに、最終コーナーで減速してでも出走せよと命じた。
 →同意できない。これも現実的ではないし、ドライバーには無理な話。
  レースをしている以上、ある区間で減速せよと言われてもできるわけがない。

●FIAはミシュランチームに、何度タイヤ交換してでも出走せよと命じた。
 →同意できない。それこそ茶番劇。欠場した方がはるかにマシ。
  しかも何度もタイヤ交換できるほどタイヤがない。馬鹿げた発想。

●ブリヂストンユーザーの3チーム6台はレースに参加した。
 →同意できる。ブリヂストンタイヤには問題がないので、走らない理由はない。

●ミシュランのシケイン設置の訴えに対し、フェラーリだけが反対した。
 →同意できる。フェラーリがミシュランの失態のために歩み寄る必要はない。

●今回のアメリカグランプリの問題に対する責任はミシュランにある。
 →同意できない。今年のタイヤレギュレーションは不確定要素が多すぎる。
  ミシュランがタイヤ開発に失敗したのは事実だが、出走を取りやめることで、
  ミシュランなりの落とし前はつけたと思う。

●今回のアメリカグランプリの問題に対する責任はFIAにある。
 →同意できない。FIAもルールに基づき公平に判断を下したまで。

●レース中、観客がペットボトルや空き缶をコース上に投げ入れた。
 →同意できない。気持ちはわかるが、マナー違反も甚だしいどころか、
  300キロで走行するドライバーにとっては非常に危険な行為である。

●今回のアメリカグランプリの問題はレース中のタイヤ交換禁止が原因である。
 →同意できる。それ以外の何物でもない。

●レース中のタイヤ交換禁止というルールは元々ミシュランの提案だった。
 →同意できる。その時点ではそうした方がより安全になると考えられていた。

●ミシュランが提案者だったら、同社がそれに適合するタイヤを用意できて当然。
 →同意できない。溝付タイヤで1レース同じタイヤしか使えないという試みは
  今シーズン初めての試みであり、タイヤ開発は手探りの状態でしかない。
  つまり実際に1レース耐えきるタイヤかどうかは、レースでしかわからない。

●レース中のタイヤ交換禁止というルールは危険である。
 →同意できる。溝付タイヤではドレッドが剥離しやすいので危険だ。
  ただし、開幕当初はここまで危険であるという認識はなかった。

●レース中のタイヤ交換禁止というルールは廃止にするべき。
 →同意できる。1シーズンの中でレギュレーションをコロコロと変えるのは
  普遍性という観点では良くないが、このルールだけは廃止にするべき。

●今回のアメリカグランプリの結果は公正なリザルトである。
 →同意できる。ミシュランはタイヤを用意できず、ブリヂストンはできた。
  従ってドライバー、マシン、エンジン、タイヤなどの複合要素での競技で
  レースに出場できなかったミシュランユーザーは敗北したと言える。

●今回のアメリカグランプリの事態は回避できないものだった。
 →同意できる。競技の公平性を保つという意味で、今回の異常な事態は
  レース中のタイヤ交換禁止というルールが存在する以上、回避できなかった。

●ミシュランとミシュランチームには、ペナルティが与えられるべきだ。
 →同意できない。レースに欠場するという時点で大きな代償を払っているし、
  ルールに違反していないためペナルティを与える必要はまったくない。

●アメリカグランプリの損害賠償は、ミシュラン側がすべて支払うべきだ。
 →同意できない。FIAがF1の全責任を負う立場である以上、
  FIAがアメリカグランプリの損害賠償を支払うべき。

●ミシュランとミシュランチームがした行為は、ボイコットである。
 →同意できない。FIAに盾突いたり抗議の意味合いがあるわけではないので、
  ボイコットとは言えない。彼らの行為は安全を第一に考えた苦渋の決断である。


 今回のアメリカグランプリは、タイヤ交換禁止というルールが果たして妥当だったのかという疑問を投げかける、象徴的なレースだったと言うことでしょうかね。



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