Mako Hakkinenn's Voice
by Mako Hakkinenn



 マイケル・ジャクソン、推定無罪
2005年06月14日(火)

 少年を性的に虐待した罪などに問われていた米歌手マイケル・ジャクソン被告に対する評決の言い渡しが13日、当地のカリフォルニア州地裁で行われ、陪審団は、各起訴事実について全面無罪の評決を下しました。米国では無罪の場合検察側に控訴権がなく、同被告の無罪が確定したことになります。

 ジャクソン被告は、2003年2月から3月にかけ、同州サンタバーバラ郡の「ネバーランド」と呼ばれる自らの邸宅で、当時13歳の少年の性器を触るなど、計4回にわたって性的な虐待を行い、飲酒を強要したほか、ビデオに出演させる目的で、従業員らと共謀し少年と母親を監禁するなど、計10の罪状で起訴されていました。そしてこの10件の罪状すべてで有罪の評決を受けた場合、20年近くの刑に服す可能性がありました。

 米国では、被告が無罪を主張した事件について一般市民から無作為に選ばれた12人の陪審員による陪審裁判が行われますが、ニュースなどによると、有罪か無罪かの評決は、全員一致が原則のため、「疑わしきは罰せず」の原則が働きやすく、日本の刑事裁判などと比べ、無罪が出やすいとされているそうです。
 マイケル・ジャクソン被告の裁判の陪審団は、女性8人、男性4人。地元の人種構成を反映し、白人が過半数を占め、黒人は含まれていなかったそうです。評決後の記者会見では、複数の陪審員が「もっとよい証拠が提出されると思っていた」と述べるなど、検察側に決定的証拠が不足していたとの認識をにじませていました。

 世界のスーパースターの逮捕という衝撃の展開に発展した今回の騒動、裁判では同被告の罪状とは関係のない過去の少年虐待疑惑が詳細に描写されていきました。無罪を勝ち取ったものの、スターが受けた傷は深く、復活への道のりは険しいといえるでしょう。



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