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■ バーレーンのオウンゴール男
2005年06月01日(水)
サッカーワールドカップのアジア最終予選、日本VSバーレーン戦が2日後の6月3日に迫っていますが、日本で現在最も有名なバーレーン選手は、ミッドフィルダーのモハメド・サルミーンだといえるのではないでしょうか。
サルミーンは3月30日に埼玉スタジアムで行われた対日本代表戦で、後半26分に中村俊輔のセットプレーをクリアしようとしました。ところがボールが自らのゴールに吸い込まれ、日本に痛恨のオウンゴールを献上してしまいました。日本はこのサルミーンからもらった1点を守りきり勝利、サルミーンは奇しくも日本勝利の最大の功労者となってしまったのです。 サルミーンはこの試合が終了した直後に責任を感じてピッチ上で号泣し、しゃがみ込んで動きませんでした。バーレーン・サッカー協会のアルハリファ会長が「信じられなかった。彼は我々の最高の選手なのに……絶対に有り得ない」と嘆いたほどのこの出来事は、バーレーンサッカー史上最大の悲劇だったと言えるでしょう。
しかし、「戦犯」として弾圧されると覚悟して故郷の空港に降り立つと、子供たちが「君の涙は尊い」「君は何があってもヒーローだ」「顔を上げろ」などと書いた紙を持ち、悲運の男を温かく迎えてくれたのだそうです。
サルミーンは4月に膝を負傷し、一時は日本戦に間に合わないと言われていました。しかし、ドイツでの手術が成功し、5月に復帰を果たしました。さらに彼は今日、所属するカタールの強豪・アルアラビと07年終了時までの2年間契約延長したと報じられました。契約金はバーレーン史上最高の86万ディナール(約1億円)だそうです。サルミーンへの評価はこのところ際立っています。その彼が、2日後の日本との再戦でどのようなリベンジを見せてくるのか注目ですね。
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