Mako Hakkinenn's Voice
by Mako Hakkinenn



 F1マレーシア、またも接触事故
2005年03月20日(日)

 昨日はF1開幕戦オーストラリアグランプリで起きたミハエル・シューマッハとニック・ハイドフェルドの接触事故について書きましたが、今日行われた第2戦マレーシアグランプリの決勝で、またも物議を呼びそうな接触事故が起こりました。3位を争っていたジャン・カルロ・フィジケラ(ルノー)とマーク・ウェバー(ウィリアムズ・BMW)が最終コーナーで接触し、両者リタイヤとなってしまったというものです。この事故に関して、やはりフィジケラとウェバーの主張は食い違ったものでした。

 まずフィジケラはウェバーのことを次のように批判しました。
「マシンはそれほど良くはなかった。グリップも十分ではなかったし、少し苦しんでいたんだ。だけども3番手で十分に満足していたんだ。バージボードがなくなり、ダウンフォースがかなりなくなってしまった。ラップあたり2秒程度はロスしていたと思う。そしてマークが僕のことを捕らえ、そしてオーバーテイクしてきた。彼のインサイドで前にいたところ、マークがアウトサイドから突っ込んでくるのが見えたんだ。彼がオーバーテイクできる可能性なんてなかったよ。スペースはどこにもなかったのにね。あれは僕のミスではない。」

 一方のウェバーはフィジケラのことを、次のように批判しました。
「彼のタイヤは終わっていたんだ。僕は彼を正々堂々と抜いたが、彼は食い下がってインサイドに来た。そのときに、彼のグリップはもうなかったんだ。それなのにあんなにブレーキを遅らせて僕の横へと突っ込んできたんだ。彼がどうやって僕よりも速く止まろうとしたのかはわからない。表彰台が見えていただけに、残念でならないよ。でもファンは楽しんだだろうね。」

 さて、今回の接触劇について僕なりの意見を述べさせていただきますと、うーん、非常に微妙な状況ではあったと思うのですが、どちらに非があるかといわれると、ちょっと判断できませんね。状況は、直線コーナーから180度ターンして直線コーナーへと抜けるタイトな最終コーナーで、イン側にいてペースが上がらないフィジケラを捉えたウェバーがアウト側から並び、そのまま2台はサイド・バイ・サイドでコーナーに進入していきます。しかしイン側のフィジケラはすでにタイヤのグリップを失っていた上にホコリっぽい路面で減速が遅れ、一方のウェバーはそのフィジケラを外側からかぶせるようにターンインしてきたのですが、フィジケラがそのまま曲がりきれずにウェバーのサイドに接触してしまったという感じでした。

 映像を見る限りですと、両方に非があるかなという感じですね。フィジケラはブレーキングが遅れた上に汚れた路面に足を取られてタイヤがロックしてしまっていますし、ウェバーに関してもフィジケラがインに入っていた時点で、ちょっとターンインするときのフィジケラへのスペースが少なすぎたような気がします。フィジケラのブレーキングがもう少し早ければ、そしてウェバーがもう少しスペースをあけていれば、この事故は起こらなかったと思います。
 しかしまあ、ペースの上がらないマシンでずっとウェバーをブロックし続けていたフィジケラが、最終コーナーでウェバーに並ばれてついついブレーキングを遅らせてしまうという心理は、わからなくもないですけどね。

 この接触事故に関してフィジケラとウェバーの2人は審議の対象になっていましたが、スチュワードがどう判断し、どういった裁定を下すのかが注目ですね。



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