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■ ブッシュ大統領の就任演説
2005年01月22日(土)
ブッシュ米大統領は20日の就任式で就任演説を行いましたが、その中で「世界の圧政に終止符を打つのが最終目標」として、民主主義と自由の全世界への拡大を訴えました。この演説に対して、米国民の約6割は「達成困難」と見ながらも、内容については評価していることが世論調査結果でわかりました。
民主主義と自由が全世界に広がるということ自体は良いことだと思います。しかし、ブッシュ大統領の場合、“悪の枢軸”と名指しした北朝鮮やイランを念頭に、必要ならば武力の行使も辞さないという意味であり、北朝鮮、イランだけでなく中国などを含む人権抑圧国家に対し、厳しい姿勢で臨む方針を示すものです。また、テロとの戦いの一貫としてのアフガニスタンやイラクでの戦争を正当化する意味も含まれています。
わかりやすく言えば、アメリカは今後も、必要に応じて他国の政治に対し、武力行使も含めた干渉をするということですね。
ブッシュ大統領が再選した時から危惧していましたが(11月3日付Voice参照)、どうやらブッシュは、まったく1期目の自分自身の愚かな過ちに気付いていないようですね。それどころか、まるで全世界の王に君臨したかのような勘違いすらしています。 演説では、イラク戦争をめぐって亀裂が生じた欧州諸国との関係について、関係修復を意識して「同盟国の友情に感謝し、その助言や援助を必要としている」と強調し、さらに、「自由主義諸国間の分断は、自由の敵の主要な目標でもある」と融和と協調を訴えていましたが、他国の専制政治に対してアメリカ自体が干渉すると言っている時点で、すでに単独行動を宣言しているわけですから、矛盾していますよね。あるいは、同盟国の助言には一応耳を傾けるが、やることは勝手にやらせてもらうよということなのでしょうか?
いずれにしても、ブッシュ大統領は、2期目の支持率が歴代最低水準であることを見ても、史上最も愚かなアメリカ大統領だと言えるでしょう。昨年の大統領選挙はアメリカ国民を二分するほどの重大な選挙戦でしたが、なぜアメリカ国民は、再びこの愚かな男を大統領に選んだのでしょうか……。
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