Mako Hakkinenn's Voice
by Mako Hakkinenn



 勝手に「ゴルゴ13」(その7)
2004年12月16日(木)

宿 命

日本・東京都世田谷区───

夕暮れ時、JR桜新町駅前のビルの窓から、駅の改札口を見下ろすゴルゴ13。しばらくして腕時計に目をやり、窓際に立てかけていた狙撃用のライフルを構え、銃口を窓の外に向ける。

改札口から会社帰りの磯野波平が出てくる。ゴルゴ13はライフルのスコープで波平を追い、てっぺんに髪の毛が1本しか生えていない波平の頭に照準を合わせ、ゆっくりとライフルの引き金を引いた。


……カチッ!


「ミスファイア(不発)!!……」


波平は何事もなかったかのように、夕日が沈む桜新町の商店街へと消えていった。ゴルゴ13はビルの一室で、ものすごい顔をしたまま呆然とその場に立ちつくした……。


(完)



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