Mako Hakkinenn's Voice
by Mako Hakkinenn



 「めだか」をまとめて観る
2004年12月02日(木)

 現在放送中のミムラ主演のドラマ「めだか」をビデオで途中までまとめて観ました。このドラマは、特に何の取り柄もなく会社をリストラされたミムラが、たまたま教員の免許を持っていたために定時制高校の教師になり、生徒と様々な問題に直面していくという内容。

 連続ドラマである以上、毎回何かしらの事件なりエピソードなりがないと物語は続かないわけですが、例えば高嶋政伸主演の「ホテル」だったりすると、あんなに毎回毎回トラブルばかり起きてしまい、「姉さん、また事件です」などといつも頭を抱えてしまっているようなホテル、しかも天下のヒルトンホテルなどあり得ないですよね。しかし、定時制高校といえば、何らかの理由で高校を卒業できなかった者たちがもう一度通って「高卒」の資格を取得するための場所で、その年齢も様々、それぞれの家庭環境や抱えている事情も複雑。だから毎回何かしらの問題が持ち上がっても不思議ではないし、違和感もなかったです。

 第1話では、ミムラの演技力の未熟さとオーバーリアクションが気になってなかなか物語に入り込めませんでしたが、回が進むにつれ、ミムラの教師役が板に付いてきたのか、あるいは観ている僕の方がミムラの演技に慣れてしまったのかはわかりませんが、いずれにしても第3話ぐらいまで観たら全く違和感がなくなり、ストーリーにすんなりと入り込めるようになり、この役はミムラが合っているとまで思うようになりました。元々脚本はなかなか面白い内容だったので、ミムラに違和感がなくなりさえすれば、あとは全く問題なく楽しめるドラマですね。

 そうそう、ネプチューンの原田泰造がその高校の校長役として出演しているのですが、バラエティではバカ丸出しの泰造が、ドラマになると別人のようにいい演技をしますね。特に最近ではシリアスな役が多く、観ていてまったくわざとらしさとかきざっぽさ、それに違和感が全くなく、貫禄と存在感のある役者になってます。お笑い芸人がドラマに出ると、どうしてこう器用に演技ができるのでしょうかねえ。やっぱりコントなどで役を演じているからでしょうか。泰造に限らず、DonDokoDonの山口智充、雨上がり決死隊の宮迫博之、それに明石屋さんま、そしてビートたけしなど、お笑い出身の実力派俳優は多いですよね。このドラマの原田泰造も必見です。

 僕は今までに何本ものドラマや映画の感想をVoiceで書いてきましたが、つくづく評論家にはなれないあと思いますね。すぐにドラマの中の登場人物に感情移入してしまい、大抵のドラマや映画ではストーリーにのめり込んでしまいますからねえ。つまり、役者の演技だとかカメラワーク、それに演出などに関して、よほど違和感がない限り、まったく気にしないで観ていますから。しかも、この手の主人公が経験を積んで成長していくパターンのドラマ、かなり好きなんですよ。つまり、評価が甘いということですよね。
 ただまあ、ドラマでも映画でも、本来そういう見方でいいと僕は思うんですよね。むしろそう言う見方の方がいいと思います。逆を言えば、バックグラウンドばかりに目を向けてしまうと、ドラマそのもののストーリーを純粋に楽しめないと言うことですからね。

 僕がよく友達などに「○○は面白かった」などという話をすると、「ええ?どこが?」と驚かれることがよくありますが、結局のところ、僕の映画やドラマの批評は当てにならないというわけですね。ですから、映画やドラマの評価を正確に知りたいという方は、僕の批評を鵜呑みにしない方が賢明でしょう。

 僕は故・淀川長治の信仰者なんですよ。彼の名言「どんなB級映画にも、必ずいいところがある」という言葉を信念にしています。淀川さんが生きていた頃は、彼の「さよなら、さよなら、さよなら」を聞いて、「ああ、日曜日が終わったなあ」などと思っていたものです。



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