Mako Hakkinenn's Voice
by Mako Hakkinenn



 「頭文字D」にがっかり
2004年11月30日(火)

 最初の頃は結構熱中して読んでいたのですが、だんだん話の内容がマンネリ化してきて、最近では惰性で読み続けている走り屋マンガ「頭文字D(イニシャルD)」の最新刊30巻が出ていたので買ってきました。
 このマンガはAE86トレノに乗る、恐ろしく速い走り屋が主人公で、その負け知らずの彼に挑む様々なマシンとの対決を描いたマンガです。
 で、28巻でライバルマシンとしてS2000が登場したのは良かったのですが、このS2000に乗っているドライバーというのが、「峠の神様」と言われる伝説の「おっさん」で、何でS2000ばかりおっさんやねん!と納得できない部分もありつつ、まあ強そうだからいいか、と思いつつその対決を読んできました。

 で、28巻から始まったこのAE86トレノとS2000の対決、今まで無敗だった主人公のAE86がこれまでにない苦戦を強いられているのはいいんですが、29巻でも決着が着かなかったんですよ。

 長いよ……。

 で、今回いよいよこの対決が決着すると言うことで、まあ主人公のAE86が結局勝って無敗記録がまたひとつ増えるんでしょうけど、超ベテランで地元コースの「峠の神様」に、しかもAE86がS2000に一体どうやって勝つのだろうとものすごい期待して読み進めてみたわけですよ。

 ところが、その緊迫した対決は8本目の終盤、主人公は歴然とした性能差による遅れを取り戻すべく、路肩の溝にタイヤを落とし、その遠心力でコーナーを曲がっていくという彼の必殺技を連発し、その結果サスペンションに致命的なダメージを受け、絶体絶命のピンチに陥ってしまいます。
 主人公もその瞬間ものすごい顔をして「負けた……か……?」と諦め、読んでいる僕も「おお!まさかS2000が勝つのか?主人公の初黒星を奪ったのは、S2000なのか?」と興奮してページをめくると……。
 ゴールまでわずか数コーナー、圧倒的な差を付けて勝利は目前だったS2000が、いきなりスピンを喫してストップ!勝負はいともあっけなく主人公の逆転勝利で終わってしまいました。しかもS2000のドライバーのおっさん「峠の神様」は、クルマから降りるといきなりゲロを吐いてしまうという醜態までさらしてくれました。

 8本もの長期戦になってしまい、タイヤが持たなかったということもありますが、その負けた言い訳が「今年の夏、結構暑い日続いただろ?」……体調不良かいッ!
 そもそも長期戦になったのは、おのれが序盤に「悪い虫」が騒いで手を抜いたからやんけ〜ッ!最初から手加減していなければ、あっという間に勝負は着いていたんじゃ〜ッ!

 はあ、まったく……何が何でも主人公が勝たなければいけないみたいですね、このマンガは……。ええやんかたまには負けたって。負けることで得ることも多いんだぞ。「奇跡的な勝利を収めた」というモノローグも、とても白々しかったです。

 もっとしょーもなかったのは、巻末の特別読み切り……。「頭文字D」の閑話休題みたいな感じの話だったのですが、実にくだらない内容でした。どこが「特別」じゃいッ!



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