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■ マクラーレン&メルセデスに不協和音
2004年04月13日(火)
F1シーズンが始まって、思わぬ不振にあえぐマクラーレン・メルセデスに不協和音が聞こえているようです。マクラーレン側からは、メルセデス(イルモア)・エンジンのパワー不足、信頼性の欠如が指摘される一方、メルセデス側からはマクラーレンの製作したシャシーがMP4−18、MP4−19と連続して失敗作であるとの痛烈な非難が向けられているようです。すでにスタッフの異動(大ナタ)も行われていると伝えられ、早急にパフォーマンスの改善が図られない場合、1995年以来続いた両者の蜜月にもヒビが入りかねない状況らしい。
思えばメルセデスエンジンの信頼性不足はミカ・ハッキネンが初タイトルを獲得した1998年後半から続いていますから、5年以上もそんな状態が続いているような気がします。僕が思うに、問題はシャシーではなくエンジンにあると思うのですが、どうなんでしょうかね。今シーズンの3戦はともかくとして、1998年から2003年までのマクラーレンのレースを見てみると、トップ走行中にエンジントラブルでリタイヤするというケースが多く見られ、「マシンは速いがエンジンが壊れやすい」というイメージが付きまとっているんですよね。ですから見る側としても、マクラーレンのマシンがトップを走っていても、フェラーリのマシンの同じ状況を見るのとは違い、最後まではらはらしてしかたがなかったですからね。
正直言うと、メルセデスが今回批判している「MP4−18、MP4−19は失敗作」というのはいかがなもんだろうと思っているんです。現にマクラーレンのマシンはオフシーズンやインターバルのテストではいいタイムを出していますからね。これはおそらく、今シーズンからのレギュレーションが大きく影響していると思うのです。 僕の推測に過ぎませんが、テストではエンジンが壊れても積み替えができるので、回転数を最大まで上げてアタックすることできる。しかしレースウィークでは原則的に1ドライバーにつき1グランプリ1エンジンしか使うことができず、エンジンにトラブルが起きてエンジンを積み替えたら、その時点でスターティンググリッドが10番手下がってしまうため、信頼性に不安を抱えるエンジンではおっかなくて思い切って回転数を上げたアタックをすることができない。だからテストの時はいいタイムを出せても、レースでは思うようなタイムを出せないのではないだろうかと。
現にライコネンはこの間のバーレーングランプリで、エンジンを積み替えて最後尾からスタートしたにもかかわらず結局エンジントラブルでリタイヤしていますからね、新しいエンジンに積み替えているのにそれが1レース持たないというのはどういうことやねんという話ですよ。間違いなくレースではクルサードよりもライコネンの方が果敢に攻めていると思うんですよ、ペースもライコネンの方が速いですから。だからライコネンばかりにエンジントラブルが起こって、クルサードには起こらないという状況が続いているんだと思うのです。
マクラーレンは思い切ってエンジンをスイッチした方が今後のためにはいいのかもしれませんね。もしマクラーレンがメルセデスとの関係に終止符を打ってエンジンを換えるのであれば、ぜひともホンダエンジンを載せて欲しいですね。まあ当分は実現しない話だと思いますけどね。いくらいいエンジンに積み替えてもシャシーとのバランスが安定するのに時間がかかりますから、マクラーレンもそう簡単にはギャンブルには出られませんからねえ。
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