Mako Hakkinenn's Voice
by Mako Hakkinenn



 「ニュースステーション」最終回
2004年03月26日(金)

 テレビ朝日で18年間続いた「ニュースステーション」が、とうとう今夜終了してしまいました。久米宏キャスター(59)が40代、50代当時の自身とCG合成で“共演”するなどラストを意識した内容。エンディングは自分で瓶ビールをグラスに注ぎ、一気飲みのパフォーマンスも見せ番組の歴史にピリオドを打ちました。報道番組としては前代未聞のエンディングで、久米氏は「小学校の通信簿に“飽きっぽい、持続力がない”と書かれ続けた私が18年間やりましたよ。先生見てますかね」と話すと、スタジオ後方から持ち込んだ瓶ビールを「自分へのご褒美」とグラスに注ぎ、一気に飲み干してみせました。両目はやや潤み、万感の思いが表情に漂っているように感じられました。

 番組冒頭、久米氏は昨年9月まで18年通った六本木アークヒルズ旧社屋の桜をバックに登場し、ダークグレーのスーツは18年前の初回に着たものと同じピンストライプ柄だったそうです。中盤ではCGで合成した40代、50代当時のスタジオ映像に今の久米氏が割り込み、バーチャルの3ショットも披露。「きょうをもって無事終わります。本当にお疲れさま」と若き自分の映像に呼びかけていました。一方で「私は自衛隊のイラク派兵には反対です」とあらためて強調するなど、歯に衣(きぬ)着せぬ発言は最後まで貫いていました。

 「いつ終わるか分からないというのは大変なプレッシャーだった」「想像できないほどの批判、抗議も受けた。ゆえなき批判もあったが、そういう方がいたからこれだけ続けられた。皮肉でも嫌みでもなく、みなさんに感謝したい」と久米氏。問題発言も多く、世間に大きな影響を及ぼしてきた番組でしたが、「ニュースステーション」はニュースを変えた番組としての功績も大きく、賛否両論あるにせよ、なくてはならない番組だったと思っています。僕個人的には、久米氏は好きです。「ニュース23」や「ニュースJAPAN」など2番煎じのニュース番組がこぞってスタートしましたが、どれもどこか世論の反響を恐れて突っ込んだ発言や報道はなく、やはり「ニュースステーション」にかなうものはなかったと思っています。久米さん、長い間お疲れ様でした。


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