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■ 田宮二郎
2004年03月04日(木)
僕が現在最も注目しているドラマ「白い巨塔」(唐沢寿明主演)のオリジナル版は、昔田宮二郎という俳優が演じていたものであるという話は聞いていましたが、スカパーでその田宮二郎版の「白い巨塔」が放送されていたので、ちらりと見てしまいました。さすがに現在のドラマと比べると演技も衣装もメイクも演出も時代を感じるもので、今観ると違和感があることは否めませんでしたが、実を言うと僕、田宮二郎って「白い巨塔」の話を聞くまでは全く知らなかったんですよね。
調べてみると、その田宮二郎版の「白い巨塔」って、昭和53年に放送されていたんですよね。そりゃ知ってるわけないよなあ……僕がまだ3歳の時だもんなあ……。で、田宮二郎はこの「白い巨塔」で全てを出し尽くし、最終回放映直前に猟銃によって自らの命を絶ってしまったという話も初めて知りました。当時の報道では「白い巨塔」で演技に限界を感じたことで思い悩んだ末の自殺と言われていたようですが、結局真実は闇の中です。
何かに取り付かれたように一つのことに執着し続ける人って、極めれば極めるほど、その内なる悩みは我々凡人には計り知れないものがあるのかもしれません。芥川龍之介しかり、三島由紀夫しかり、最近でも実力派俳優の古尾谷雅人さんが謎の自殺を遂げたのは記憶に新しいですが、死を選んだ理由は亡くなった本人にしかわからないことではありますが、目指すものへの苦悩の末に自ら命を絶つという考え方は、僕には全く理解できません。
僕が特に衝撃を受けた著名人の自殺では、他に伊丹十三(映画監督)、ベルナール・ビュッフェ(芸術家)、ジャック・マイヨール(素潜り世界記録保持者)などがいますが、伊丹十三とビュッフェに関しては、何となくその理由がわかるような気がするんですよね。伊丹十三はおそらく極道の世界を題材に映画を撮り、そのことで脅迫され、家族を守るために命を絶ったと思われますし、ビュッフェは病気のためほとんど動かなくなってしまった身体に対する苛立ち、日常生活に支障を来すばかりでなく、作品を作ることが困難になってしまったことへの苦悩が大きな原因だったのではないかと思います。しかし、ジャック・マイヨールの自殺はほんとに不可解でした。なぜ?と思わずにはいられません。
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