Mako Hakkinenn's Voice
by Mako Hakkinenn



 M・シューマッハ、悲しみを乗り越えて
2003年04月21日(月)

●「マツダイラ#004」をアップ

 昨日の夜に行われたF1サンマリノグランプリの決勝で、王者シューマッハがようやく今季初優勝を挙げました。しかし、シューマッハの母親が決勝日の朝他界し、悲しみをこらえてのレースでした。
  実は、今年のサンマリノグランプリは、とても心配していました。「マツダイラ」をお読みになった方はおわかりだと思いますが、94年は、それまでのハイテクの塊だったマシンからハイテクを一切取り除き、マシンの性格が激変した年でもありました。そういうときは、大きな事故は必ず起こるものです。ヨッヘン・リントのときもジル・ビルヌーヴの時も、マシンの技術的なレギュレーションが大きく変わった年でした。そして今年も、技術レギュレーションを含め、大会規定が大きく変わりました。しかも94年の時と同じく、F1は世代交代の波が押し寄せていました。こういうときに最も危ないのが、新しい世代の追随をかわし続けるスタードライバーだとも言われています。「世代交代」という大きなプレッシャーに襲われるからです。
 94年も、セナは最強マシンに乗りながら、開幕2戦をノーポイントで終えました。今年のシューマッハは、ノーポイントではなかったですが開幕3戦で表彰台を逃し、タイトル争いから一歩後退していました。そして新鋭ライコネンは開幕3連続表彰台と好調、嫌な予感がしました。そしてさらに追い打ちをかけたのが、シューマッハ兄弟の母親の訃報、精神的には、とてもレースなどできるような状態ではないはずなのに出場という道を選んだシューマッハ兄弟、今回のレースは、前回のブラジルの件もあったので、とにかく全車無事にレースを終えて欲しいと願っていました。

 今回ティフォシの期待に応えて見事に優勝し、ミハエル・シューマッハがようやく長いトンネルを抜け出したのがとても嬉しかったですが、同時に、無事にレースを終えてくれてとにかくホッとしました。まあ、現代のF1マシンでは94年のような事故が起きたとしても、ドライバーが死亡するようなことはないとは思いましたが、とにかく怪我がなくて本当に良かったです。
 シューマッハが独走するシーズンはつまらないが、シューマッハが不調のシーズンはもっとつまらない。99年シーズンは、波乱はたくさんありましたが、あまり興奮したシーズンではなかったですね。とにかく今回は心からシューマッハに、「優勝おめでとう」そして「お疲れ様でした」と祝福したいと思います。「おかえりなさい」でもいいかな?

 それにしても、いくらなんでもエンディングでシューマッハの亡くなった母親の映像流すか?普通……。あのあたりにフジテレビのダサさを感じずにはいられません。シューマッハのお母さんをエンディングで見せられても困るっつーの!レースにまったく関係ないじゃん……。あれは視聴者の感情をあおりすぎですね、びっくりしました。シューマッハのお母さん、あんな風に使われて可愛そうに……。だいたい他の選手のお母さんが亡くなっても、絶対流すことはないだろうに……。


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