アイゾウ

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2019年06月24日(月)
穴。3



話の盛り上がるところで
強まる口調と共に彼の手が
肘掛けを叩いた。
足をタンタンと踏み鳴らす
こともあった。
もしかしてイライラしてる?
なんとなくそんな気がして
少し不安になる。
私は彼が話しやすいであろう
話題をふったつもりだった。
でももしかしたら話したく
ない事柄だったのかも
しれない。それか、聞いてる
私の態度が良くなかったのか。
気安く頼むような事じゃ
なかったのかもしれない。


雰囲気を変えようと思い、私は
食事にしようと言った。
わざわざ用意してくれて
ありがとう、と彼は言ってくれ、
一度はほっとしたものの、口に
あわなかったのか、少し残されて
いたのを私は見過ごせなかった。
考えすぎ、と思ったけど、
マイナスに進みだした自分を
止められなかった。


シャワーを浴びる直前、
決定的な一言がきた。


本当はすぐしてから食事をして
もう一回しようと思ってたんだ。


ああ、そうか。
彼はさっさとしたかったんだ。



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